まえがき 3

【序章】大器晩成作家が続々誕生! 芥川賞作家も!

〈ケース1〉 史上最高齢の芥川賞受賞者・黒田夏子さん

☆半世紀の文学修業の結晶・受賞作『abさんご』 16

〈ケース2〉 74歳で群像新人文学賞優秀賞・藤崎和男さん

☆最後のチャンスに賭けて人生大転換! 23

〈ケース3〉 誰かを癒すことを願って書く桐衣朝子さん(小学館文庫小説賞)

☆小説は人生を肯定するための一筋の光 28

【基礎知識編】この基本を知っておくだけで小説が一気にレベルアップ!

〈1〉小説の構想を練る 34

着想の仕方 35
イメージの作りかた 36
テーマ・題材はどうする? 37

作品ジャンル別に構想を考える 38
恋愛小説の構想の立て方──体験を客観視することから 40
ミステリー小説の構想の立て方──どのジャンルを狙うのか明確に 41
時代小説の構想の立て方──時代と人物の設定が最優先課題 42
ヒューマン小説の構想の立て方──人情や人生の機微に通じよう! 43
SF小説の構想の立て方──科学に深い関心を寄せて 44
コラム エンタテインメント小説と純文学の違い 45

題材・舞台設定はどうする? 46

体験したことを題材にし、想像力で肉付けする 47
体験した仕事の場を舞台に設定してみる 49
好きな分野・得意な分野・趣味を生かす 50
仕事の失敗体験・成功体験を活用する 52
読んだ書物から得た知識・蘊蓄をベースに据える 54
難病克服&闘病体験・医療現場の実体験をものにする 56
仕事の体験を生かせる小説ジャンルを選んでみる 58

〈2〉小説の文章の書き方 61

一人称の書き方とは──主人公と作者の距離感が重要 62
三人称の書き方とは──物語を客観的に語るのに最適 64
会話はどう書くのがいいのか──地の文とのバランスを考えて! 66
小説にとって「いい文章」とは──美辞麗句で飾る言葉は不要! 68
個性的な文章とは──月並み表現、常套句を捨てる! 70

〈3〉プロット・ストーリー・物語・キャラクター 72

プロットの作り方──構想を形にしていく第一歩 73
プロットからストーリーへ──時間の流れに沿って「お話」を作る 75
物語に仕立て上げていくには──もう1つ別の世界を見せること 77
キャラクターはどう作る?──まずはモデルを探してみよう! 79
キャラクターの描き方その1──人物の造型を丹念に描き込む 81
キャラクターの描き方その2──人物の挙措動作・風貌を的確に描写する 83
年齢の違いをうまく書き分ける──若い世代の言葉遣いには注意を 85

〈4〉作家なら誰でも使っている基本テクニック! 86

身につけておきたい! 言葉・文章を扱う基本──上手に書き進める技術 87
感情移入を誘う書き方とは?──読者を物語に引き込む極意 89
ストーリー展開の基本形は「起承転結」──応用形も考えること 91
クライマックスは2回作ろう──読者に最後まで読んでもらう仕掛けを 93
謎解きの要素を必ず盛り込む──どのジャンルの小説にも欠かせない要素 95
「悪」を描いてこそ“いい小説”──人間のリアルな姿に迫ること 97
想像力・描写力をつけるには?──いろいろな要素を組み合わせること 99
情景描写と心理描写のバランスは?──日本文学の伝統「景情一致」に倣う 101
読者をハラハラ・ドキドキさせるには?──主人公を引きずり回そう! 103
資料・史料の使い方──読み込んで消化するのが大事 105
取材の仕方、情報の使い方のポイント──実際に使うのは厳選した情報だけ 107
分量をどれくらいにする?──小説は大きく分けて短編、中編、長編がある 109
とにかく最後まで書き切ること──最後の「。」を打つまであきらめない! 111

【実践編】人気作家に学ぶジャンル別“書く極意”

[1]恋愛小説はどう書けばよいのか? 114

いい恋愛小説を書く極意 114
純愛もいいし、道ならぬ恋もまた──形は違っても恋愛小説は花形 115
1 髙樹のぶ子『透光の樹』に学ぶ▽大人の恋情を熱い情念で描き切る 116
2 川上弘美『センセイの鞄』に学ぶ▽30歳も年が離れた男女の恋を描くには 122
3 川端康成『雪国』に学ぶ▽独自の描写に徹する文豪の文章作法 128
4 三浦哲郎『忍ぶ川』に学ぶ▽永遠に愛される珠玉の純愛小説 134
5 村上春樹『ノルウェイの森』に学ぶ▽「喪失と再生」を描く恋愛文学の営み 140

[2]ミステリー小説はどう書けばよいのか 146

いいミステリー小説を書く極意 146
真相解明にいたる破綻のない展開が命──社会経験豊かな熟年向きの分野 147
1 東野圭吾『容疑者Xの献身』に学ぶ▽天才肌2人のキャラ設定が秀逸 148
2 宮部みゆき『理由』に学ぶ▽ルポ風の叙述という新機軸に注目! 154
3 横山秀夫『第三の時効』に学ぶ▽巧緻な仕掛けで読者を欺く逆転技法 160
4 松本清張『点と線』に学ぶ▽トラベル・ミステリーの燦然たるお手本 166

[3]時代小説はどう書けばよいのか 172

いい時代小説を書く極意 172
熟年世代にはぴったりの分野──学んでコツをつかめば上達も早い 173
1 司馬遼太郎『竜馬がゆく』に学ぶ▽竜馬像を固定化させた巧みな造型 174
2 藤沢周平『蝉しぐれ』に学ぶ▽精緻な文体で綴る武家社会の悲哀 180
3 山本兼一『利休にたずねよ』に学ぶ▽侘び茶に謎の“艶”を見る設定の妙 186

[4]ヒューマン小説はどう書けばよいのか 192

いいヒューマン小説を書く極意 192
情愛と思いやり、助け合い、努力──読者の共感と感動を呼ぶ物語を 193
1 浅田次郎『鉄道員』に学ぶ▽束の間舞い降りた奇蹟を描く手腕 194
2 三浦しをん『舟を編む』に学ぶ▽辞書編纂者を主人公にした設定の妙 200
3 小川洋子『博士の愛した数式』に学ぶ▽“記憶容量80分”という発想力 206

[5]SF小説はどう書けばよいのか 212

いいSF小説を書く極意 212
科学に立脚する虚構という発想──理詰めの文章力と空想力を磨いて 213
小松左京『日本沈没』に学ぶ▽黙示録的滅亡SFのすごい構想力 214

コラム 私小説について──“自分”を赤裸々にさらけ出す 220

【デビュー編】公募賞に果敢に応募して賞を射止めよう!

純文学の公募賞◇おもな公募賞は5つ 222
こう書いて受賞をめざせ!◇純文学編 224
エンタテインメント小説の公募賞◇賞の数は多い! 226
こう書いて受賞をめざせ!◇エンタテインメント小説編 228
作品を応募するときのチェックポイント 233

 

あとがき 238