図解 αリポ酸よくばり健康法
ズカイ アルファリポサンヨクバリケンコウホウ
デトックス+美容ダイエット+アンチエイジング
大森隆史
画期的な健康素材として注目
αリポ酸は、ヨーロッパではすでに30年ほど前から医薬品として糖尿病の合併症治療などに使用されたり、欧米では一般食品成分としての利用も広がっています。日本でもようやく一般食品成分として解禁、コエンザイムQ10を超える作用に注目が一気に集まっています。
主な内容
プロローグ 本物の健康と美は体の中からはじまる
1 コエンザイムQ10を超える注目の健康素材
2 活性酸素の除去こそアンチエイジングのカギ
3 減食より代謝アップで自然なダイエットを実現
4 ずば抜けたデトックス効果で根本から体質改善
- 価格
- 1430円(本体1300円)
- 判型
- 四六判
- 頁数
- 160 頁
- 発行日
- 2007.4.24
- ISBN
- 978-4-87795-116-0
立ち読み
プロローグ 本物の健康と美は体の中からはじまる
体内汚染を見逃すな!
私は、長年の治療経験のなかで、同じような症状の患者さんに同じ治療を施しても、その効果に違いが出てくるのはなぜだろうと考えてきました。患者さんから、「同じく健康にいいと思うものを摂っているのに、あの人には効果が現われ、私には何の変化も出ないのはなぜ?」と聞かれることもありました。
そこには、体質の違いや生活習慣の違いなど、いくつかの理由が考えられますが、私がとくに注目したのは有害物質による体内汚染です。
じつは、私は医学の道を志す前に石油系合成化学の世界に身を置いていました。そこで、化学物質による環境汚染がかなり深刻な情況にあるだけでなく、私たちの体をじわじわ汚染していて、健康を脅かす危険性があることがわかってきました。そのことは、私が専門分野を転じて医学を目指すきっかけにもなりました。
体内がどれくらい汚れているのか、それによってどのように健康被害が起こるのか、当初は、そうしたことを正確に伝える情報は限られていましたが、今は、かなりのレベルまで明らかになってきています。
たとえば、有害ミネラルである水銀が体内に過剰になると中枢神経系に強い毒性を示す、鉛は腎障害や肝障害を起こしやすい、カドミウムは肝機能障害や骨軟化症を引き起こしやすい、ヒ素は神経中枢を破壊してマヒ症状を招く、といったことが認められています。
プロローグ 本物の健康と美は体の中からはじまる
体内汚染を見逃すな!
私は、長年の治療経験のなかで、同じような症状の患者さんに同じ治療を施しても、その効果に違いが出てくるのはなぜだろうと考えてきました。患者さんから、「同じく健康にいいと思うものを摂っているのに、あの人には効果が現われ、私には何の変化も出ないのはなぜ?」と聞かれることもありました。
そこには、体質の違いや生活習慣の違いなど、いくつかの理由が考えられますが、私がとくに注目したのは有害物質による体内汚染です。
じつは、私は医学の道を志す前に石油系合成化学の世界に身を置いていました。そこで、化学物質による環境汚染がかなり深刻な情況にあるだけでなく、私たちの体をじわじわ汚染していて、健康を脅かす危険性があることがわかってきました。そのことは、私が専門分野を転じて医学を目指すきっかけにもなりました。
体内がどれくらい汚れているのか、それによってどのように健康被害が起こるのか、当初は、そうしたことを正確に伝える情報は限られていましたが、今は、かなりのレベルまで明らかになってきています。
たとえば、有害ミネラルである水銀が体内に過剰になると中枢神経系に強い毒性を示す、鉛は腎障害や肝障害を起こしやすい、カドミウムは肝機能障害や骨軟化症を引き起こしやすい、ヒ素は神経中枢を破壊してマヒ症状を招く、といったことが認められています。
体内浄化(デトックス)が現代人には不可欠
ところで、環境汚染もそうですが、体内汚染も長い時間をかけて進んでいきます。その影響も、ある日突然起こってくるわけではありません。ごく微量の有害物質が徐々に体内に蓄積していくうちに、食欲不振や不眠、頭痛、めまい、しみ、肌荒れ、皮膚炎といった症状が、その兆候として現われてきます。
たとえば女性の方なら、毎日の肌の状態を気にかけていることと思います。美しい肌を守るために、いろんな努力もされているでしょうが、肌の状態には体内汚染も影響しています。そのままで、表面だけを美しくしようとしても十分ではありません。
前日のお化粧が残っているところに新たにお化粧をする方はいないと思います。それでは、どんなに高価な化粧品も台無しでしょう。同じことが体内汚染についてもいえます。まず肌の健康にマイナスになっている有害物質を取り除く、つまり「引き算」することが必要なのです。その後で肌に有益なものを入れていく、つまり「足し算」をしていくわけです。
このことは、私たちの健康全体にもそのまま当てはまります。体内に溜まっている有害物質の大掃除、つまり体内浄化をしてこそ、健康へのさまざまな努力も報われるのです。
画期的な健康素材アルファリポ酸
いま、この体内浄化(デトックス)を促す効果がずば抜けている画期的な素材として注目を集めているのが本書で取り上げるアルファリポ酸です。
名前はどこかで耳にされたことがあると思いますが、ヨーロッパではすでに三〇年前くらいから医薬品として糖尿病の合併症治療などに使用されてきています。また、欧米では一般食品成分としての利用も広がってきています。
ところが、日本では医療分野での利用だけに限られていたため、あまりその存在が知られていませんでした。それが、ついに一般食品成分として解禁されたことで、一気に脚光を浴びはじめたのです。そのことを裏付ける研究データも、すでにかなり出揃ってきています。
じつは、そのほかにも、アルファリポ酸にはすぐれた健康作用があります。何よりすごいのは、ビタミンCの約四〇〇倍といわれるほど大きな抗酸化力をもっていることです。しかも、他の抗酸化物質を活性化する働きもあるので、私たちの体内に強力な「抗酸化ネットワーク」をつくるのにも力強い援軍になってくれます。
それは、長寿社会の大きな関心であるアンチエイジング(抗老化)にも高い効果が期待できることを示しています。老化の正体は活性酸素によって細胞が酸化されることにありますが、それを防ぐには、体内に強固な「抗酸化ネットワーク」をつくることが基本中の基本です。その意味で、アルファリポ酸のもつ強力な抗酸化作用がアンチエイジングの切り札となることはまちがいありません。
さらにアルファリポ酸は、自然で高いダイエット効果を示すことでも注目されています。メタボリック・シンドローム(内臓脂肪症候群)による健康障害の危険性は、すでに厚生労働省をはじめ国民全体が関心を示していますが、眼に見える肥満だけでなく、内臓脂肪という見えない部位の肥満が病気の発症率を高めることがわかってきています。
肥満度が三〇%を超えると、病気発症から死亡に至る確率が一気に高まるともいわれますから、肥満対策は、美容のためのダイエットとしてだけでなく、健康そのものを守るうえでぜひ取り組まなければなりません。
アルファリポ酸には、カロリー消費を大幅に高める働きもあります。そのダイエット効果も明らかになっています。しかも、カロリーをカットするダイエットとはまったく異なり、リバウンドしにくい体を無理なくつくりあげることができるのです。
このようにアルファリポ酸は、デトックスも美容ダイエットもアンチエイジングも同時に実現できる総合的な作用をもっていて、まさしく「よくばり健康法」を可能にしてくれます。だからこそ、あのコエンザイムQ10をも超える画期的な健康素材として期待されているのです。
プロフィール
大森隆史(おおもりたかし)
東京健康クリニック総院長・内科医師
九州大学工学部大学院合成化学専攻修士課程修了。九州大学医学部卒業。病院勤務では主に呼吸器内科・神経内科・離島医療などを経験。その後、西洋医学、補完・代替療法の区別をなくした統合医療を基本に、「デトックス診療」に取り組む。デトックスをコンセプトにした「金属アレルギー外来」「広汎性発達支援外来」など幅広い診察に取り組む。この分野の第一人者。