10歳若返る! 「入れ歯」の話
10サイワカガエル!「イレバ」ノハナシ
よく噛める!笑顔がきれい!会話が楽しい!
向井道夫著
幸せをつかむキレイな入れ歯
“よい総入れ歯”を装着すると若さが戻ってくる。噛める、思いっきり笑えるようになるのはもちろんのこと、身体にさまざまな変化が出てくるという。この本では、“よい総入れ歯”というものがどのようなものか、どのような考え方で作られているのかを紹介しています。写真とともに、イラストを多用、オールカラー。
主な内容
序章 入れ歯で困っていることありませんか?
一章 これだけは知っておきたい歯の常識、総義歯の常識
二章 総義歯との上手なつき合い方
三章 「部分入れ歯」との上手なつき合い方
四章 こんなときはどうしたらいいの?
- 価格
- 1540円(本体1400円)
- 判型
- A四判
- 頁数
- 140 頁
- 発行日
- 2010.10.18
- ISBN
- 978-4-87795-196-2
立ち読み
はじめに あなたにとって“よい総入れ歯”を手にいれるために
“よい総入れ歯”を装着すると若さが戻ってきます。噛める、思いっきり笑えるようになるのはもちろんのこと、身体にさまざまな変化が出てきます。
顔のしわが気になっていたのに元に戻った、口元に張りが出て、肌にも艶がでてくるなど顔の変化はもちろんですが、姿勢がよくなったり、歩くのがおっくうで家に引きこもりがちだった人が、一人で外出できるようになるなどの例も多くあります。
そのため、総入れ歯を入れるということは、ただ単に無くなってしまった歯を補っているだけではなく、それ以外にも大切な働きをしていることが理解できます。
しかし、ここで大切なのは“よい総入れ歯”を入れるということです。そのためには“よい総入れ歯”というものがどのようなもので、どのような考え方で作られているのかを知ることが必要になります。
この本には“よい総入れ歯”とはどういうものなのかということ、作る方法や考え方が書いてあります。
通常は、専門家の間でしか語られることがない総入れ歯作りの技法。ある人からは、作り方なんて専門家以外の人は知らなくてもいいんじゃないのと言われました。しかし、じつは総入れ歯(正しくは総義歯で、今後はこの名前で呼びます)は本当の意味でのオーダーメイドで、皆さんがびっくりするほどの手仕事で一つひとつ作られているのが現実です。
そしてその行程の一つひとつに、じつは深い意味があり、それにより正しい形が作り出されていくので、患者さんが理解をしていてプラスになることはあっても、マイナスになることはないと思います。
歯がまったく無くなってしまった患者さんのことを「無歯顎患者」といいます。そして、無歯顎の方がしっかりとものを噛める、会話ができる、そして自然な口元の形を再現することを目的とした治療を「総義歯治療」といいますが、歯科医療の現場では難しい治療法の一つと考えられています。
はじめに あなたにとって“よい総入れ歯”を手にいれるために
“よい総入れ歯”を装着すると若さが戻ってきます。噛める、思いっきり笑えるようになるのはもちろんのこと、身体にさまざまな変化が出てきます。
顔のしわが気になっていたのに元に戻った、口元に張りが出て、肌にも艶がでてくるなど顔の変化はもちろんですが、姿勢がよくなったり、歩くのがおっくうで家に引きこもりがちだった人が、一人で外出できるようになるなどの例も多くあります。
そのため、総入れ歯を入れるということは、ただ単に無くなってしまった歯を補っているだけではなく、それ以外にも大切な働きをしていることが理解できます。
しかし、ここで大切なのは“よい総入れ歯”を入れるということです。そのためには“よい総入れ歯”というものがどのようなもので、どのような考え方で作られているのかを知ることが必要になります。
この本には“よい総入れ歯”とはどういうものなのかということ、作る方法や考え方が書いてあります。
通常は、専門家の間でしか語られることがない総入れ歯作りの技法。ある人からは、作り方なんて専門家以外の人は知らなくてもいいんじゃないのと言われました。しかし、じつは総入れ歯(正しくは総義歯で、今後はこの名前で呼びます)は本当の意味でのオーダーメイドで、皆さんがびっくりするほどの手仕事で一つひとつ作られているのが現実です。
そしてその行程の一つひとつに、じつは深い意味があり、それにより正しい形が作り出されていくので、患者さんが理解をしていてプラスになることはあっても、マイナスになることはないと思います。
歯がまったく無くなってしまった患者さんのことを「無歯顎患者」といいます。そして、無歯顎の方がしっかりとものを噛める、会話ができる、そして自然な口元の形を再現することを目的とした治療を「総義歯治療」といいますが、歯科医療の現場では難しい治療法の一つと考えられています。
総義歯を入れている人たちの共通の問題点を列記してみます。
1.痛くて噛めない
2.上の入れ歯が落ちる
3.下の入れ歯が浮き上がる
4.ものがおいしく感じられなくなった
5.話しづらい
6.顔が老け顔になった
7.入れ歯を入れていることを知られたくない
なぜ、このようなことが起きてしまうのでしょうか?
それは、総義歯は通常の補綴装置(人工で作り、口の中に入る歯)の中では最大の大きさであるにもかかわらず、作るための情報が他のものに比べ極端に少ないこと(要するに、大きくてとっても作りにくい)、また補綴装置にかかる力を歯という硬いものではなく、柔らかくて弱い粘膜で負担しなければならないことなどの要因があります。そのため、昔からいろいろな考え方や技術、そして名人といわれる方々が存在してきました。
私は歯科医師として、現在、総義歯治療にとくに力を注いでいますが、そのなかで、“よい総義歯”を作るためには「考え方と、それを具体化する方法の確立」の両方が重要だと常に感じてきました。
そしてそれがきちっと成されれば、名人芸ではなくても十分によい条件を満たす総義歯を作り出すことはできると思っています。
総義歯治療を行なう際には大きく分けて二つの段階があります。まず第一に、口の中の環境を健康に整え、しっかりと合うよい総義歯を手に入れることです。まずは、これが出発点となります。
しかし、その後も身体は常に変化をし、全身のさまざまな変化が口の中の環境にも影響を与えます。それに対して作り上げた総義歯は基本的に変化をしないため、そのときどきの身体の変化に合わせて調整をしなければなりません。だから、 第二段階として、 よい総義歯を手に入れた後にも微調整を行ないながら、身体の変化と調和させて続けていくことが必要になってくるのです。つまり、よい総義歯を作り上げること、そしてメインテナンスをしていくという二つのことが大切なのです。
よい総義歯治療に絶対不可欠な第一段階がよい総義歯を手に入れること。本書では、とくにその部分に正面から向き合って考えていきたいと思います。そして、総義歯の製作過程についてもわかりやすく説明していきます。
さらに、治療をしていて、よく患者さんから寄せられる質問についても取り上げ、総義歯の全体像をわかりやすく解説することにしました。
本書が何より、あなたにとって“よい総入れ歯”を手に入れるための案内役となることを願ってやみません。
プロフィール
向井道夫(むかいみちお)
医療法人社団真正会アルプス歯科理事長。1966年大分生まれ。1992年、明海大学歯学部卒業後、歯科医師免許を取得。その後、新宿アルプス歯科にて寺川國秀先生に師事し、審美歯科治療、総義歯治療を学んだ後、故郷の大分県に帰郷。1999年に大分市にてアルプス歯科、2007年に大分県日出町にてアルプスサンライズクリニック、また、2010年には東京にアルプス入れ歯診療所を開設。日々の臨床では、総義歯治療、審美歯科治療を中心に、患者さんの笑顔づくりのため力を注いでいる。