はじめに
認知症の高齢者がついに300万人に……
多くの人々に喜びと感動を与える認知症改善プログラムが完成
皆様もすでにご存知の通り、2012年、厚生労働省から我が国の認知症患者数が300万人を突破したことが発表され、5大疾病として認定されました。
また、うつ病の患者も増加の一途をたどり、社会的な損失は計り知れません。そして自ら尊い命を絶つ人が増え続けております。
うつ病から若年性認知症を発症し、働き盛りの人々がやむなく会社を退職し、また事業を中断し、主婦に至っては悲しく、寂しい生活を余儀なくされ、症状も徐々に重度化し、家族との絆を断ち切られてしまいます。
働き手を失って経済的に立ち行かなくなり、家庭が破綻していく現実を我々は他人事と見過ごすわけにはいきません。心身機能活性運動療法は認知症を改善するために生まれたのです。
心身機能活性運動療法〔商標登録第5167021号〕・心身機能活性療法〔商標登録第5122378号〕は、脳と心と体を統合的に活性化する運動療法で、高齢者や若年者の認知症の症状、脳卒中などの後遺障がいを改善して、日常生活を取り戻すことを目指しています。
また近年では、うつ病や脳障がい児、身体・知的・精神障がい者の方々を改善し、成果を上げています。
心身機能活性運動療法は心身体操と5つのプログラムから成り立っています。各プログラムの詳細と効果については後述されていますが、医師の評価も頂き地道に活動してまいりました。
また改善した様々な事例(16事例)をDVDにいたしましたので、更に深く理解することができます。
はじめに
認知症の高齢者がついに300万人に……
多くの人々に喜びと感動を与える認知症改善プログラムが完成
皆様もすでにご存知の通り、2012年、厚生労働省から我が国の認知症患者数が300万人を突破したことが発表され、5大疾病として認定されました。
また、うつ病の患者も増加の一途をたどり、社会的な損失は計り知れません。そして自ら尊い命を絶つ人が増え続けております。
うつ病から若年性認知症を発症し、働き盛りの人々がやむなく会社を退職し、また事業を中断し、主婦に至っては悲しく、寂しい生活を余儀なくされ、症状も徐々に重度化し、家族との絆を断ち切られてしまいます。
働き手を失って経済的に立ち行かなくなり、家庭が破綻していく現実を我々は他人事と見過ごすわけにはいきません。心身機能活性運動療法は認知症を改善するために生まれたのです。
心身機能活性運動療法〔商標登録第5167021号〕・心身機能活性療法〔商標登録第5122378号〕は、脳と心と体を統合的に活性化する運動療法で、高齢者や若年者の認知症の症状、脳卒中などの後遺障がいを改善して、日常生活を取り戻すことを目指しています。
また近年では、うつ病や脳障がい児、身体・知的・精神障がい者の方々を改善し、成果を上げています。
心身機能活性運動療法は心身体操と5つのプログラムから成り立っています。各プログラムの詳細と効果については後述されていますが、医師の評価も頂き地道に活動してまいりました。
また改善した様々な事例(16事例)をDVDにいたしましたので、更に深く理解することができます。
認知症が改善し効果に確信、活動の原点となる
1993年に、東京の中野共立病院で新しくデイケアセンターを開設し、認知症(当時は痴呆症)の改善を目的にした施設にしたいということで、心身機能活性運動療法を取り入れる話が出ました。この病院は私の義父(故中川志麿)が理事長をしていたご縁で実施しました。
事前に医師、作業療法士も加わり、データを取ることになりました。週に1回、6週間、つまり6回だけ試しにやることになり、病院の認知症友の会で協力してくださったのがIさん(当時80歳、男性)のご家族でした。
Iさんのお陰で、このプログラムならば短期間でも認知症を改善できると確信できたのです。
Iさんはアルツハイマー型の認知症で、症状が出てから約10年も経っていました。言葉が出ないので、話すことができないし、言われた意味も理解できません。オドオドし、歩き方も危なっかしいものでした。よく徘徊するので、奥さんが常に見守っていました。奥さんの心労が偲ばれます。
Iさんはもともとおとなしい性格だったためか、大声でわめくとか反発するなどの問題行動はありませんでした。しかし、長年にわたって薬を服用していたので重度でした。
初めて会ったときは、声をかけても、全然しゃべりません。温熱療法をやってもなんの反応もありません。すぐ手を引っ込めてしまいます。フィンガースポーツを指にはめてくれません。2回目も同じような状態でした。
ところが、3回目のときに、初めて言葉を発しました。一緒に活動していた森誠さんがIさんの足の指先にぐっと刺激を与えたら、顔をゆがめて「いててっ」と言ったのです。そして温熱療法のときには、温熱ボードに直接手が触れたとき「あっちっちー」という言葉が出ました。感覚機能と言語機能が同時に戻ってきたのです。
週に1回ではなかなか効果が出せないので、家でも心身機能活性運動療法をしてもらったほうがいいだろうという話になり、奥さんに来てもらい、一緒にやってもらいました。そして、奥さんに、フィンガースポーツとフラハンドをお貸しして、毎日家でもやってもらうように頼みました。奥さんは一生懸命やってくれたようです。
すると、5回目になると、温熱療法もちゃんとするようになり、フラハンドも自ら回そうとするようになりました。ゲーゴルゲームでも、ボールを置き「打って」と言うと、カンと強く打ちます。
一番びっくりしたのは、全部のプログラムが終わり、帰るときに自分で靴を履いたことです。
もう一つは、水道の蛇口にすごく興味を示しました。その日は姪が一緒に来ていて、Iさんが蛇口をいじろうとすると「駄目だよ」と強く注意していました。
姪は「家ではすぐ水を撒いたりして、水浸しにして大変なんです。水を出しっぱなしにして、おばがすごくそれで怒っている」と言いました。
「そんなに水が好きなら、植木屋さんだったの?」と聞いたら、「そうじゃない。おじは寿司屋だった」とのことでした。お寿司屋さんは常に水に親しんでいます。Iさんはそのことを思い出しているのではないかと思いました。
そこで私はIさんに「自分で蛇口を開けたり閉めたりできれば、おばあちゃんに怒られないから、ここで練習しましょう」と言いました。そして、何度も何度もやってもらいました。
そのとき、私は「相当改善してきたな」と直感しました。顔色も良くなって、にっこり笑うようになり、穏やかになりました。そしてとても満足げな雰囲気でした。
6回目の最後の日でした。帰る前にIさんは流し台に行って、自分で蛇口を開けて、そこにあった「ふきん」を洗い、絞って、おしぼりとして渡してくれました。手を拭いて返すと、また洗って絞り、看護師さんに渡します。もちろんその都度蛇口の開閉もします。
これは、普通の日常的な行為です。お寿司屋だったときに、そうやっておしぼりを出していたのでしょう。自分が昔やっていたことが、ちゃんとできるようになったのです。
その日の帰り際、看護師が今回で最後の活動となるので、「Iさん、頑張ってね」と言ったら、にっこり笑ってうなずきました。
商店街を歩いて私は自宅まで送って行きました。足どりも軽やかで、落ち着いて歩きます。近所の人もIさんの姿を見て、どうしてこんなに元気になったのかと不思議な顔をしていました。家に着くと階段をゆっくり上がって、自分でドアを開けて入って行きました。
3週目からビデオを撮りましたが、今、見直しても、改善された過程がよく分かります。心身機能活性運動療法のプログラムで認知症が改善されると分かっていましたが、ビデオにも撮り、編集して、第3者に理解して頂くための記録を作れました。今でもIさんの貴重な実践記録が私達の活動の原点となっています。
心身機能活性運動療法の必要性はゲートボールから生まれた
私はゲートボールが日本に広がりはじめたころ、中野区の青年会議所の会員でした。ゲートボールの存在を知り、青少年の健全育成のために広げたいと思い、普及活動をはじめたのです。
ゲートボールはお年寄りの間で急速に広がっていきました。そこで、交通遺児を支援するためのチャリティ大会を開催したり、離島の振興のためにゲートボール大会を開催しました。
ご存知の通り、ゲートボールは屋外でする団体競技です。練習中でも、ルール上のことで言い争いや喧嘩などもありました。広く大きなコートで30分という時間の中で競技するので身体の弱い人や、車椅子のお年寄りはなかなか参加することは困難でした。
しかし、私が普及活動をしていたころは、日本が高齢化社会を迎えようとしていた時期で、参加できない病気がちのお年寄りも多く、そんな人達のために「身体が弱くても、1人でも、そして屋内でもできるスポーツを開発しよう」と考えていました。
試行錯誤を重ねた結果、創り上げたのがゲーゴルゲームです。ですから、障がい者や高齢者の方々がこのスポーツゲームを通して健康になって欲しいという思いが込められています。
そこで私は、日本ゲーゴル協会を設立し、全国の老人クラブやレクリエーション協会、社会福祉法人が運営する特別養護老人ホームなどを訪問し紹介しました。その中で、施設長やスタッフと会い、高齢者の方々の実情を目の当たりにしたのです。
高齢者の方々の認知症や脳卒中の後遺症状は日々進行し、しかも治る見込みがありません。家族の方もスタッフも疲れ果てていました。
「なんとか元気にして家に帰すことはできないものか」と言う声が多く、「介護の必要な高齢者の方々が元気になる方法があればどんなにいいか」と言う声をいろいろなところで聞き、改善のためのプログラム開発の必要性を強く意識するようになりました。
私は40代の前半に、鍼灸、カイロプラクティックを取り入れた物理療法科のあるクリニックの事務局長として経営に携わり、ある程度の医学的な知識を持つことができました。
その当時、院長(内科医)や物理療法の先生方と話し合いながら、病気を根本的に治すには、身体全体の免疫力を高め、バランスを良くすることが重要だとの理解を共有しました。
そういう経験と考え方があったので、認知症を改善するプログラムを、比較的短期間に作ることができました。完成後も何度も検証し、それが間違いのないものであることを確信して、このプログラムを「心身機能活性運動療法」と名づけました。
しかし、このプログラムを普及するに当たっては多くの険しい道のりもありました。
心身機能活性運動療法の目覚しい効果
最も大きな壁は、認知症は治らないという固定観念です。日本中がその固定観念でがんじがらめになっています。ドクター、施設長の言うことがすべてですから、スタッフの中に治したいと思う人がいて、このプログラムを採用したいと思ってもどうすることもできません。
このプログラムの特徴の一つは高齢者の方とマンツーマンで向き合い、豊かなコミュニケーションをとりながらプログラムを進めることです。
そのためには多くの指導士を養成する必要があります。全国に指導士を養成し、データを積み上げ、改善できることを社会に伝えようと決心しました。
そして、少しずつ理解者が増え、本書でも紹介するように医師の中にも理解してくださる方が出て来ています。
また、海外では上海、台湾、香港でも普及が進み数千人の指導士を養成しました。
このプログラムが上海政府に認められて導入されるまでには厳しい審査があり、様々な条件をクリアしなければなりませんでした。その審査をクリアして後述するように多くの成果を生んでいます。
私は、日本という国が大好きです。高齢者が年々増加し認知症が増え続け改善しなければ、急増する介護保険や医療保険が国の財政を圧迫し、やがては破綻してしまうのは火を見るよりも明らかです。
なんとしても高齢者の方々が元気で過ごす社会を作らなければ・・・・・・。300万人にもなってしまった認知症の改善をしようという大きなうねりがこの国に起こらなければ、世界の笑い者になってしまいます。
心身機能活性運動療法で、これまでの20数年間で多くの方々を改善してきました。本書ではその一部をご紹介しますが、すべてが真実です。本人、家族、そして改善に協力した指導士の感動と感激と感謝、そして歓喜の声を聞いてください。
ご自身、あるいはご家族が認知症や脳卒中などの後遺症に悩まされている方、その予防をしたいと思っている方、あるいは障がい者や障がい児のご家族がいらっしゃる方、また、医療や福祉関係のお仕事に携わっている方、携わろうとしている方、どうか本書を購読してください。そして、日本を再び親孝行の国にしようではありませんか。
なお、本書に掲載した認知症、脳卒中後遺症、障がい児や障がい者を含む16の改善事例をDVDに編集いたしましたので、本書をご購入してくださった方には無償で差し上げます。きっと感動することでしょう。
心身機能活性療法指導士の活躍で夢の福祉施設が誕生しています!
夢の福祉施設とは認知症を改善してくれる施設のことです。
夢の福祉施設とは脳卒中の後遺症を改善してくれる施設のことです。
夢の福祉施設とは高齢者や障がい者の尊厳を守ってくれる施設のことです。
現在も未来も本人・家族・社会は、これらの病気で苦しむ人々に生きる力を育んでくれる施設を求め続けています。「デイサービスセンター」「通所リハビリセンター」「介護老人福祉施設」「介護老人保健施設」「グループホーム」「小規模多機能居宅介護施設」「サービス付高齢者向け住宅」「介護付有料老人ホーム」などの多くの施設が「心身機能活性運動療法」を採用し、地域社会の中で高く評価され発展しております。
今後は、介護保険や医療保険の低減に貢献する「介護から自立」を最大目標にした施設が必ず歓迎されることでしょう。
「心身機能活性運動療法」は2日間の講習会で学べます。
どなたでも、特別な資格や技能がなくても2日間の講習会で改善法を学ぶことができます。
家族が認知症になってしまい困り果てた方が講習会に参加し、見事に親の認知症を改善した事例もあります。
また脳卒中後遺症で苦しむ夫のために妻が講習会に参加し、学び、改善した事例もあります。
障がい児の親が自ら受講し、改善に取り組み成果を上げている事例もあります。
「心身機能活性運動療法」の指導士認定講習会は、開発者である小川眞誠が責任を持って実践指導を致しておりますので、楽しく確実にマスターすることができます。