100%子供に夢とやる気をもたせる!!
100%コドモニユメトヤルキヲモタセル
ヤハギ式「7つの問いかけ」
矢矧晴一郎著
最近の子供たちは、やる気がないし、覇気もない。また、将来に対する夢もない……。こんな子供たちにどうしたら夢を与えやる気を出させ、自らの人生を前向きに歩んでもらえるのか。長年、経営コンサルタントとして300社以上の大企業を相手にしてきた著者は、ずばり「質問力」こそが切り札と強調する。
主な内容
プロローグ 質問次第で子供はみるみる伸びる
1章 この質問で子供に「やる気」がよみがえる 実例編
2章 子供の夢の作り方とかなえ方 この質問力が子供を変えた
3章 今こそ夢がもてない日本の子供に夢を
4章 子供と一緒に大人も夢の実現を

- 価格
- 1540円(本体1400円)
- 判型
- 四六判
- 頁数
- 192 頁
- 発行日
- 2008.12.30
- ISBN
- 978-4-87795-146-7
立ち読み
プロローグ 質問次第で子供はみるみる伸びる
最近の子供たちは、やる気がないし、覇気もない。また、将来に対する夢もないとよく言われます。特に小・中学生の一番元気なはずの子供たちに、この傾向が顕著なのです。
いつ頃からこんな子供たちが増えたのでしょうか?
本書は、「こんな子供たちにどうしたら夢をもたせてやる気を出させ、自らの人生を前向きに歩んでもらうことができるか」をわかりやすく紹介する本です。
私は長年、経営コンサルタントとして300社以上の大企業を相手にコンサルティングを行ってきました。各社の業績を伸ばし体質をよくしてきました。こうした成功体験から人々に夢や目標、やる気をもたせることにかけては自信があります。
では、現在の日本の小・中学生に夢ややる気をもたせるには、一体何が必要なのでしょうか?
それは、ずばり「質問力」なのです。
プロローグ 質問次第で子供はみるみる伸びる
最近の子供たちは、やる気がないし、覇気もない。また、将来に対する夢もないとよく言われます。特に小・中学生の一番元気なはずの子供たちに、この傾向が顕著なのです。
いつ頃からこんな子供たちが増えたのでしょうか?
本書は、「こんな子供たちにどうしたら夢をもたせてやる気を出させ、自らの人生を前向きに歩んでもらうことができるか」をわかりやすく紹介する本です。
私は長年、経営コンサルタントとして300社以上の大企業を相手にコンサルティングを行ってきました。各社の業績を伸ばし体質をよくしてきました。こうした成功体験から人々に夢や目標、やる気をもたせることにかけては自信があります。
では、現在の日本の小・中学生に夢ややる気をもたせるには、一体何が必要なのでしょうか?
それは、ずばり「質問力」なのです。
どんな子供にも、夢や希望ややる気はあるのです。しかし、それを子供からうまく引き出せる大人が少ないのです。
本書では、そんな大人たちにどのように子供に接すればよいのか、どのような質問をすれば、子供が秘めている夢ややる気を引き出すことができるかということを、私の実体験を元に詳細に紹介しています。
詳しくは1章に譲りますが、ここでは高校を中退して、母親に暴力を振るったりして荒れていた高校生が、私と出会いほんの少しの時間話し合うことで、彼が夢に目覚めその実現のために大変身を遂げた話をご紹介しましょう。
やる気を出して大変身をした高校生
悩める母親からのその電話は、夜の10時半にかかってきました。
「今すぐに会いたい」と言われました。いつもの話し方と違って、声が上ずっていたのです。
よくよく話を聞いてみると、彼女の次男が初めて暴力を振るったとのこと。息子に殴られたショックで頭の中が真っ白になって電話をかけてきたというのです。
その日は夜の10時半頃だったので、「翌日会いましょう」と私は言いました。しかし、「どうしても今晩会いたい」と言うので、近くのファミリーレストランで会いました。
会ってみると、堰を切ったように彼女は話し始めました。家庭内暴力に至った自分の家庭の事情と家族関係を話してくれました。そして、「とにかく息子に会ってください」とせがまれ、息子さんに会う約束をすると、彼女は安心して帰っていきました。
それから数日後、私は彼女の息子さんの健二君と同じレストランで会いました。初対面でした。
しかし、話し合うどころか、高校中退の彼は、ムッツリと黙り込んでいたのです。伏せた目、固い表情、斜めの姿勢。どこから見ても、母親に言われたからいやいや来たが、どうせ母親の味方だろうと反抗的でした。
しかし、私は彼の冷たい態度には一切構わないで、質問を次々にしていきました。閉ざされた心をこじ開けるために、私は精一杯の努力をしたのです。
私が高校生だった頃のことや、私の息子が高校生の頃を思い出して、健二君の姿に重ね合わせたのです。
まずは閉ざした心を開くために、健二君の身になって説得しました。母親を殴っても、状況はよくならないこと。それよりも、自分の好きなことをやれと。
しかし、健二君は依然として、心の扉を閉じたままでした。「好きなことはないか」と聞いても、「ない」とそっけない返事です。
私は60の質問をしたのです。そして遂に健二君の好きなことを見つけ出しました。日本の伝統的な彫刻を彫りたいとの答えを引き出したのです。
「彫刻を彫るのはいいけど、売るのはどうすればいいのかな」と私は誘導の質問をしました。「どんなお客が買ってくれるかな、外国人かな」と私は付け加えました。
すると突然、健二君が叫んだのです。
「俺、アメリカに行こう」
自分の彫刻を買うのが外国人なら、英語ができないといけないと彼は思いついたのです。私は健二君をほめました。アメリカで英語がうまくなってから、好きな彫刻を作って売ろうというわけです。
健二君の目は輝き出し、顔色も土気色から白くなり、頬が紅潮してきました。声も大きくなり、はっきりと自分の意志を伝え始めたのです。
私は安心して、健二君と別れました。彼の後姿を見送っている私の胸に、うれしさが込み上げてきました。
その後の健二君の変わりようは、素晴らしいものでした。夢ができた彼は、アメリカではなく旅費・学費・滞在費が安く、アルバイトで貯めたお金で行けるフィリピンに語学留学したのです。
プロフィール
矢矧晴一郎(やはぎせいいちろう)
株式会社矢矧経営研究所 代表取締役社長
1951年慶応義塾大学経済学部卒業。同年富士銀行本店入行。17年勤務。
1969年米国の経営戦略コンサルティング会社ボストン・コンサルティング・グループ(本社)に入社。米国の大会社への経営戦略の立案と評価に関するコンサルティングに従事。
1971年帰国し、ボストン・コンサルティング・グループ(東京)に入社。主任研究員として米国、欧州、日本の企業に対する経営コンサルティングに従事。
1996年(株)矢矧経営研究所を設立し代表取締役社長に就任。現在に至る。
生涯の研究課題は、『意思決定』『創造』『夢作り』で、多数の技法・理論についての論文を発表。今回出版した子供の夢については、現場で塾長、子供、親に多大な評価を得ている。
主な著書として、「中長期経営計画の策定と実行手順」「経営戦略策定マニュアル」(日本経済新聞社)、「企業ビジョン策定プランニング・ガイド」「勉強は技術」「中長期プランニング・ガイド」(日本能率協会マネジメントセンター)、「スピードアップ勉強法」「スピードアップ仕事術」(ロングセラーズ)など200冊を超える。