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なぜ、この日本精神は世界一なのか

ナゼ、コノニホンセイシンハセカイイチナノカ

国際ビジネス最前線で体感18話/不安あおる「日本卑下世界観」にもの申す

諒 純也著

「日本丸」の行き先はここにある!

国際ビジネス最前線で活躍してきた著者が、今こそ、「世界に誇ることのできる日本精神」について見つめ直すときと力説する。過剰に自己卑下した日本人像を精神に焼き付けていたのでは、間違いなく「日本丸」の舵取りに失敗してしまう。「日本卑下世界観」を大転換する本。

主な内容

1章 なぜ、日本人は自虐的なコメントが好きなのか?
2章 国際社会の常識・非常識 あなたはどこまで知っているだろうか?
3章 ビジネス現場だから見える「文化の違い」
4章 日本人の特異性や能力に自信を持とう
5章 国際社会で生きていく「ニッポン人」への提言

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なぜ、この日本精神は世界一なのか
価格
1512円(本体1400円)
判型
四六判
頁数
222 頁
発行日
2013.4.30
ISBN
978-4-87795-258-7
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立ち読み

はじめに

 昨今の日本社会において、「海外旅行」は当たり前のように「誰しもが楽しむことができる娯楽」となった。
 わずかの期間の夏休みやゴールデンウィークの限られた日程に、国際空港へと押し寄せる家族連れの光景も、さほど珍しい絵図ではなくなったといえる。
 それほどまでに日本人にとって「海外」は身近なものになっている。
 逆の光景もある。
 今や日本の観光地には、海外から観光に訪れる人々の姿が数多く見受けられる。家族旅行で乗り合わせたエレベーター内で、日本語以外の会話が聞こえてくることの何と多いことか。
 それだけ「国際化」「ボーダーレス」の世の中に変わってきているのだ。
 ところが一方で、日本人は意識レベルにおいても、本当に「国際化」したのであろうか?
 これについてはさまざまな意見があると思われるが、私の感覚では、
「まだまだ島国根性が色濃く残っている」
「日本人、日本という国の真の素晴らしさを理解していない」
 というのが、偽らざる率直な感想だ。
 なぜか?……といえば、最近のアジア情勢に対する日本人の意識や認識が、まだまだ「他人事」のように鈍感に捉えていると感じられるからである。アジアにおける国際関係に関して見てみると、戦後これまでには見られなかったほど、各国独自のナショナリズムがぶつかり合うレベルまで緊迫の度合いが増している。
 日本の古来の領土である「北方領土」をはじめとして、「竹島」「尖閣諸島」の領有権問題について、毎日のようにニュース報道がなされている。隣国からの挑発的なコメントや実力行使については、ニュースのみならずユーチューブ(You Tube)の映像でも「これでもか」という頻度で流されている。
 だが、これらの「対外問題」について、そのバックグラウンドと自国の本当の姿や有りようを理解していない日本人の何と多いことか!?
 今回、本書を書いてみたいと思った最大の動機は、
「世界の中における日本人の本当の姿を理解し、この国の国民として誇りを持って、新たなる若い次世代へとバトンタッチしたい。そのために、同じ志を持ちながら、日々さまざまな局面で『日本丸』を操舵している同胞たちに語りかけたい」
 この一点に尽きる。
 だが、一方では日本人は大地に国境を持たざる「島国」の民族なのである。加えて、ほぼ「単一民族」で形成されている国家であるが故に、生々しい民族や国家のぶつかり合いには免疫が少ないのも事実だ。
 海外旅行に遊びに行くような「オフの感覚」ではなく、人生の一時期を「真剣に自らの仕事の一部として」海外の人々とつきあいながら、時間や空間を共有する機会を持ったことがある日本人は、まだまだ数が少ないのが実態なのだ。
 私も社会人としての経験のうち、はじめの十年間はまったくといって良いほど「海外との接点がない」仕事や毎日に埋没して暮らしてきた。
 二十世紀も終わろうとしていた頃、私には突然、それまでの「当たり前の日常」に終止符が打たれた。社会人ならば誰もが経験するであろう「職場異動」により、仕事の中身からその守備範囲、行動の範囲がまったく変わってしまった。
 その際に否応なく「海外との接点」が平凡な日常に飛び込んできた。
 人生における大きな転機から、そろそろ十五年になろうとしている。
 自分自身の仕事の守備範囲が海外にまで及ぶことになったことを契機として、私の周囲にはさまざまな理由で「海外赴任」「海外担当」となった人間が数多く存在するようになった。
 実際、このような「海外窓口」になった人間が集まって話をすると、たいていの場合、見解がネガティブに一致する。
 異口同音に外国に対する印象として口を突いて出てくるのは、
「こんな国だから、しょうがないよ。日本とは違うからなあ……」
 という、溜め息混じりの愚痴なのである。
 私にも経験があるが、往々にして大陸の人々(アジア、欧米問わず)と対していると、
・約束とは「自分のため」にある
・自分の責任範囲のことだけしか対処しない
・基本的に「性悪説」で物事を捉えている
 といった姿に直面する。どれも「日本人の美徳意識」からすると許せないことばかりである。
・残業や休日出勤などの過労働をしてでも、納期は死守する
・トラブルには即時対応する
・顧客クレームに真摯に向き合う
 こんなことは逆立ちしても起きない。
 それでいながら、
「我々のサービスは完璧だ!」
 というふうに泰然としているから、これはもうお笑いの領域に近い。
 日本のサービス業や製造業に慣れ親しんだ「生一本の日本人」にとっては、面食らうことの連続であり、「よくこれで社会生活が成立しているなあ!?」と思えるほどの「ええ加減さ」がそこにはある。
 日本人の特質を一言で表せば、
「一億総プロ集団になれるポテンシャルを持っていること」
 と、言い表すことができるだろう。このことは、実際にビジネスの現場にいる日本人は常に肌身に感じている。ところが一方で、マスコミは「不安をあおること」=「売り上げの増加」というビジネスモデルに影響されているのであろうか、日本人の悪口をこれでもかと垂れ流しつづけている。日本人は本当にバカだと言わんばかりである。これは異常な事態といえないだろうか?
 現代社会において、情報の持つ力は巨大かつ強大である。くり返しこのようなことが喧伝されていては、日本人全体をミスリードしかねない危険性をはらんでいる。その一方で、日本は今、歴史上に残るであろう、大きな「曲がり角」を迎えていることも確かなのだ。ここで過剰に自己卑下した日本人像を精神に焼き付けていたのでは、間違いなく舵取りに失敗してしまうだろう。
 今こそ日本人の「本当の姿」「世界に誇ることのできる日本精神」について見つめ直してみることが喫緊の課題なのである。
「日本人がこれからもずっと大切に守らなければならないこと」
「世界と向き合ううえで考えを改めなければいけないこと」
 これらをぜひ、一緒に考えてみたい。
 観光がメインの海外旅行ではわからない「彼我の差」を知りつつ、グローバル化しつづける世界の中で、今後の「日本丸」をどういった方向に操舵していくべきか?……この考察の一助としていただければ幸いである。
 平成二十五年 新たな時代の幕開けに向けて

諒 純也

目 次

もくじ・・・なぜ、この日本精神は世界一なのか

はじめに

1章 なぜ、日本人は自虐的なコメントが好きなのか?

1 冷静に考えれば「自虐的」にはなり得ない

──日本人はマゾヒストなのか? 冷静に物事を考えてみよう!

バッシングは「羨望」の現れ

隣近所は「険悪」になるのが国際標準

戦後復興こそ奇跡に近い成功モデル

円高が証明する日本のポテンシャル

2 日本人が「ガイジン」を怖がるクセの根っこはどこにあるのか?

──西洋人に「劣等感」を持ってしまう理由は?

日本人が持つ「ガイジン」コンプレックス

サッカーの国際化で学んだ戦略と戦術

3 農耕民族の特異性=「みんなと同じ」が大好き

──「個人主義」とは異なる環境・世界

「ムラ社会の掟」が今でも息づいている

暗闇から石を投げる「陰口文化」

日本では「国民の祝日」が多い……そのわけは?

目立つなら「マイナス」で目立つほうが安心

国際的にも有名な日本人の特性

コラム 日本語が下手なヤツは英語もヘタ

2章 国際社会の常識・非常識 あなたはどこまで知っているだろうか?

1 日本の「社会」の教科書は何も教えてくれない

──これが日本人の国際常識の真実

そもそも「イギリス」などという国は存在しない

スコットランド人に〝English people〟などと言ったらケンカの火種に

UKとヨーロッパの関係

アメリカ依存に毒された外国観

学術用語に見る各国の栄枯盛衰

コラム 実は「ガイジン」も東洋人をよくわからない

2 マルチリンガルは本当に必要なのか?

──「母国語を大切にする重要性」

言語に秘められた歴史や階層感覚

歴史や社会情勢の理解を伴わない英会話は大けがのもと

3章 ビジネス現場だから見える「文化の違い」

1 仕事に対する意識の違いに仰天

──素朴な疑問・こんなことで仕事になるのだろうか?

海外駐在員のあきらめコメント

「責任」とは何か?

羊頭狗肉が世界標準

2 スケジュールは自分が中心

──くり返す疑問・これで仕事がうまく回るのか?

日本人の海外担当は「週休一日制」

仕事のスピードは三倍以上遅いのが当たり前

目前のビジネス危機よりも自分の休暇

まともに仕事ができるのは一年のうち八カ月

3 そもそもの基準が異なる

──日本流の「浪花節」は一切通用しない

海外生産拠点の悲鳴

笑えるほど面白いしっぺ返し

汚れたままの通路

ルールは「作ったヤツが勝ち」

熱くなったヤツが負け

ビジネスにおける評価基準の違い

「就職」か? 「就社」か?

イチローはなぜWBCにあれほど燃えたのか?

コラム 生活事情……国によってこれだけ違う

4章 日本人の特異性や能力に自信を持とう

1 創意工夫の天才民族

──こだわりのDNAが「良い仕事」を生む

「Made in Japan」が粗悪品の代表からトップブランドになるまで

マニュアルさえ進化させる力

漢字を改良して独自の文字を発明してしまった日本人

「良い仕事」にこだわるDNA

コラム 日本製造業の失敗とは?

2 「一億総中流」だからこそできること

──日本の「平等社会」のパワーを利用しよう

日本ほど「平等な社会」はない

欧米で「カイゼン」活動はあり得ない

「労使一体」「労使共催」は日本の強み

みんなが主役になれる風土

コラム ISO(国際標準)を捉え直す時期に来ている?

3 「一所懸命」になれる力

──「いざ、鎌倉!」から脈々と連なる「御恩と奉公」の精神

狭い国土で寄り添って生きてきたからこそのパワー

仕事の結果に誇りを持てる人々

夢中になれるDNA

越後の人は頼まれれば米つきにでも来てくれる

4 日本人の美意識は歴史の中でも風化しないDNAを持っている

──伝統的な美意識は魂の根幹に宿る

さくらを愛する心は源氏物語に通ずる

調和の美を愛する意識

「恥の文化」はルールを守る

コラム 私感▽世界大戦でドイツやイタリアと共闘した理由は?

5章 国際社会で生きていく「ニッポン人」への提言

1 渡る世界は鬼ばかり

──お人好し「ニッポン人」からの脱却を

基本的に「Win-Win」はあり得ない

「外交」は闘いである

国境を越えたら「性悪説」への切り替えを

外国人たちの視線は「日本人としてのあなた」に向いている

民主主義とは「多数派をつくれば勝ち」というシステムである

2 マスコミ報道を一方的に信じるのはもうヤメにしよう

──情報化社会の利点を利用して情報を精査できるようになろう

日本のマスコミは政府の生き写し

自虐的な報道はもう「ヤメ」にしませんか

3 「自分とは違う」ことを素直に受け入れてみよう

──違うことは「当たり前」であり「恥ずかしいこと」ではない

前提が違うことをまず理解する

会議とは議論をして方針や決まり事を決定する場である

違って当たり前の人々とどうつきあうか

あなたは右手で握手をしながら左手で殴り合えるか?

4 考え方・ものの眺め方の「角度」を少しずらしてみよう

──日本人の「強みを活かす」思考法を身につけよう

本当の意味での「戦略的」な動き方について考える

あふれる情報を取捨選択して見極める「論理的思考力」の育成を!

考え方が「ぶれない」ようにするためには?

5 「ニッポン人」でなければできないことが必ずあるはず

──自分たちの「立ち位置を正確に認めることができる」ようになろう

モノづくりのDNAを決して絶やさない

日本には世界に向けて語れる材料がたくさんある

自虐ではない「日本の特徴」を見出す努力を

海外経験こそが「ニッポン人」を育てる

6 明日を担う子供たちへのバトンタッチ

──もっとも大切なことは「大人が誇りをもっと子供に伝えること」

はじめの一歩=海外で「旅の恥はかき捨て」という意識を捨てる

日本という祖国に誇りを持とう

外国の良いところと悪いところをしっかり見極められる目を持とう

教育の現場でもっと世界的な視点を養える環境をつくろう

正しい世界の姿を語れる大人になろう

 

あとがき

プロフィール

諒 純也(まことじゅんや)

1963年生まれ。1987年東京大学大学院工学系研究科化学エネルギー工学専攻修士課程修了。同年、大手材料系メーカーに就職。15年近く技術者生活を送った後、自ら開発した商品とともに営業部に異動し、海外顧客も含めたビジネスを展開。ここ数年はラインの営業部長として、事業部所属の営業グループで実ビジネスの責任者を務めるとともに、海外現地法人のマネジメントにも当たる。

趣味は料理づくりと旅行。ライフワークとして作家活動を行い、各種講演会でスピーカーも務める。

主な著書に『「理系人間」との仕事術』(2009年 西東社)『上司は“だまして”使え』(2011年 阪急コミュニケーションズ)『理系のトップはなぜダメなのか』(2012年 阪急コミュニケーションズ)『脱東大式』(2012年 ビジネス教育出版社)等。