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脳を鍛える丹田音読法

ノウヲキタエルタンデンオンドクホウ

サムライの強靱な精神力と日本語力の秘訣は丹田音読法にあった!

岡田恒良監修 松井和義著

丹田音読がもたらす驚異のパワー

「丹田音読法」を身についた丹田発声と丹田呼吸の相乗効果で基礎体温が上昇、呼吸の回数も減り精神的ストレスを解消し、若返りと健康長寿をもたらす。子どもたちには国語力の確立と強靱な精神力、天才脳をもたらす。丹田音読がもたらす驚異のパワーを紹介する。

主な内容

第1部 丹田音読法
第2部 3D音フィードバック方式
第3部 強靭な精神力と健康若返りの鍵は「腸脳」
第4部 脳と身体の潜在能力を開花させた大人から子ども達の体験事例

詳細な目次のページを開く

脳を鍛える丹田音読法
価格
1760円(本体1600円)
判型
四六判
頁数
240 頁
発行日
2016.2.21
ISBN
978-4-87795-333-1

立ち読み

プロローグ

 

2015年1月、厚生労働省が発表した認知症患者の推計値では、2025年には最大730万人、65歳以上の5人に一人がなるだろうというものです。2015年時点での65歳以上の高齢者人口は3300万人で、このうち認知症患者の推定数は、517万人です。これは高齢者人口の16パーセントにも及びます。今後、団塊の世代が年々高齢化する中で日本中に認知症患者が溢れ出す時代が来ます。

それだけではありません。現在、子どもから高齢者まで年齢を問わず、うつ病やうつ傾向を合わせると、1000万人といわれます。20〜30年後には国民の半数になる可能性を精神医療界は警告しています。しかし、過去の歴史を振り返ってみたら、これらは明らかに異常です。

認知症にしろ、うつ病にしろ戦前まではほとんど見られなかった病気です。戦後になって出現し、高度経済成長とともに急増してきました。国民の半数がかかるガンもまったく同様です。戦後に出現したこれらすべては、戦前までにはほとんどありませんでした。戦後に新たに生じたその原因さえ取り除けば解決できるはずです。

本書ではその根本原因まで示唆します。読者のあなたはここまで深刻には考えていないでしょうが、周囲を見渡せば中年期に入った方からよく聞く言葉があります。

「最近若い時と比べ、記憶力が落ちた!」

「判断力や頭の回転が少し鈍ってきた! 年かな?」

更に、シルバー世代に入ると、

「物忘れがひどくなった!」

「最近、気力が失せてきた!」

「親のようにはボケたくない!」

とよく聞きます。あなたはいかがでしょうか。

確かに、一般的に脳の機能は加齢とともに低下します。それはあなたが若い時と同じ脳の使い方をしている限り事実です。

しかし、脳の機能の使い方を変え、更に「潜在意識」や「潜在能力」を活用すれば、逆にあなたの脳力は向上します。若い時よりもはるかに多くの情報を取り込み、頭の回転も速く、創造的発想力も豊かになり、多くの仕事をこなせるようになります。

一般に人の脳は20歳を過ぎると脳細胞が死滅しだします。男性の方がそのスピードは速く、女性はゆっくりですが、それでも50歳を過ぎると、1日10万個もの神経細胞が死滅しだします。

それだけではありません。それ以上に問題なのは、脳を使わなくなることで、脳の神経細胞が眠ってしまうことの方が、よほど致命的です。

しかし、1998年、それまでの常識を根本から覆す発見が、アメリカの科学者によって発表されました。記憶中枢の海馬だけは年齢に関係なく、いくつになっても神経細胞を増やし続けることが分かったことです。

脳はいつまでも進化発展し続ける

更に、2004年には海馬以外の脳の領域でも脳は、幅広い分野にまたがって頭脳を使う時、神経細胞同士がシナプスを使って、そのネットワークを拡大し、神経細胞を発達させてゆくことが分かりました。また、演奏やスポーツ、知的作業など、左脳と右脳両方を使うトレーニングや学習をすればするほど、左脳と右脳を連結する「脳梁(のうりょう)」は年齢に関係なく太く発達することが分かりました。

つまり、脳は使えば使うほど衰えるどころか、年齢にかかわらず逆に発達進化し続けます。

問題は「脳の使い方」にあります。

ボケ防止のため、単純計算やゲームなどの脳トレがブームになっていますが、これは脳の一部のみを使う左脳トレーニングにしか過ぎません。やらないよりはましですが。

本当に脳を若返らせたかったら、右脳回路を開き潜在能力を引き出す全脳を使った訓練法を行うことです。

そこで、海馬の神経細胞を増やし、大脳皮質の神経細胞(ニューロン)間のネットワークを増加させる最も効率の良い右脳学習法として、私が開発したメソッドが「3D音(三次元立体音)フィードバック式丹田音読学習法」です。

これは、丹田の筋肉を使って発声する音読の自分の声を三次元立体音(3D音)に変換し、脳の最深部の潜在能力の座である間脳や小脳にダイレクトにフィードバックさせることで、大量の情報を高速でインプットする方法です。

しかも、誰でも一人で簡単に行えます。

その結果、顕在意識脳の左脳だけでなく、潜在意識脳の右脳回路や深層脳まで含む全脳を使うことができ、長期記憶力や頭脳の回転スピード、理解力、判断力、大量記憶力、直感力、インスピレーション、創造力等を開発できます。まさしく創造脳を鍛えることが脳の若返りの最大の鍵となります。

私自身、実践脳科学提唱者として、自らの潜在能力の開発を通じて、大学時代よりも5倍の速いスピードで読書をし、頭脳の回転も速くなりました。その結果、大量多岐にわたる情報を収得し、日々インスピレーションも湧き出し、10種類以上の異分野の最先端の仕事も同時並行してこなせるようになりました。

脳の神経細胞のネットワークは、若い頃よりはるかに綿密になりました。

私自身の、長年の脳科学の研究で分かったことは、「自分の声こそ、脳が最も喜び求めている音声」なのです。他人の声ではありません。自分の声こそ、脳の最も深い所に位置する間脳や小脳にまで届き、脳を活性化させ、潜在意識にダイレクトに働きかけます。その代表的な例が、一流のスポーツ選手に見られる「気合い」や「声を出してのイメージトレーニング」です。そして、その最も効率の良い方法が「丹田音読法」と「3D音フィードバック方式」の組み合わせにあることを発見しました。

丹田音読とは、多くの人が行っている浅い胸式呼吸で発声する音読やプロのアナウンサーや歌手が少し深い腹式呼吸で発声している音読でもありません。

「丹田音読」とは、更に深い丹田(へそ下10センチ辺りの下腹部)上の筋肉を使い、丹田呼吸で発声する丹田音読法のことを言います。「丹田音読」とは、著者(松井)が命名したオリジナルな用語です。

残念ながら自分自身の声は、ほとんどが自分の耳からは聞こえてはいません。他人の声は耳から聞こえますが、自分の声はわずか10パーセントしか自分の耳には届いていません。

つまり私達は、声帯から発する自分の声が体内骨導で聴覚器官へ伝わったものを聞いているからです。ですから、録音した自分の声を聞くと、まるで他人の声のように違和感を感じてしまうわけです。

しかし、私達の脳が最も喜び欲している音声は、他の誰の声でもありません。自分自身の声こそ、無条件に脳が欲し、求めている声なのです。

その自分が発した音声を、自分の耳へ100パーセント戻してやることで、脳の最深部の間脳にまで届く方式を「3D音フィードバック方式」と言います。つまり自分の声を体内振動音とフィードバック音のサンドイッチ式に共鳴させ聞くことで、「生命脳」であり、「潜在能力の座」とも言われる間脳と小脳を活性化させることができます。

私は18年以上前から本格的に取り組んだ脳科学の研究と実践の中で、この「丹田音読法」と「3D音フィードバック方式」の組み合わせを発見しました。

このメソッドで幼児や小学生は、たちまち日本語力(国語力)が上達し、情操や表現力が素晴らしく豊かになります。

中高生や大学生も、一気に国語力がアップします。この国語力の飛躍こそが、そのまま全教科の成績のアップにつながり、わずか1〜3ヵ月間で、クラストップ、学年トップに大変身します。

それまでの黙読と受け身の授業だけの左脳学習から、「丹田音読」と「3D音フィードバック方式」の積極的な学習に切り替えるだけで、右脳が開発され、左右両脳をつなぐ「脳梁」(ブリッジ)が太くなります。

その上、眠っていた潜在能力まで開花しだします。それまでのわずか数パーセントしか使っていなかった左脳中心の能力と比較すれば、まるで天才のようになります。

その上、自信がつき主体性や自立心、強い精神力、表現力、直感力、創造力が豊かになります。中には明らかに天才的頭脳に変身した子どもや学生が全国に多くいます。

現代の子ども達に、多動傾向(落ち着きのなさ)や集中力の欠如、声が小さく意志が弱々しく、覇気や気力のなさが目立つ中で、これは画期的な出来事として評判になっています。

更に、年々増加している学習障害をはじめとする各種発達障害の子ども達(子どもの10パーセント超とも言われる)の障害までが解消しています。これには開発した私自身が驚き、感動を覚えています。

肝心な私達中高年の大人には、どのような効果があるでしょうか。なんと若い頃の記憶力やイメージ力が回復し、直感力、インスピレーションなどの様々な潜在能力が開発されます。しかも最も深い呼吸法である丹田呼吸が身につくことで、酸素が十分に脳や全身の細胞に供給され、すべての代謝エネルギーを生み出す細胞内のミトコンドリアが活性化します。その上、丹田発声と丹田呼吸の相乗効果で基礎体温が上昇し、脳と身体の活力がパワーアップします。呼吸の回数も減り、ゆったりして精神的ストレスも減り、若返りと健康な長寿をもたらします。これが、子ども達には強靭な精神力と天才脳を開花させ、大人には脳と身体の若返りや潜在能力開発をもたらす「3D音フィードバック式丹田音読法」です。

(以下は本書で)

目 次

もくじ 脳を鍛える丹田音読法

プロローグ

第1部 丹田音読法

1 丹田音読とは

①胸式呼吸で発声する日本語、腹式呼吸で発声する英語

②丹田音読の基本は丹田呼吸

③エネルギーが上昇し、全身に満ち溢れる丹田音読

④長寿の秘訣が丹田呼吸

⑤幼少期から丹田音読で鍛えた日本のサムライ

2 武士が丹田音読を身につけた三大秘訣

①幼少期から取り組んだ剣術をはじめとする武術での気合い

②幼少期から始めた能の謡いでの発声訓練

③3、4歳から始めた論語など四書五経の素読(音読・暗唱)

3 丹田音読を身につける訓練法

4 丹田呼吸の効果

①ミトコンドリアと呼吸の関係

②免疫力と呼吸の関係

5 丹田音読

①丹田音読は言霊エネルギーを増幅する

②丹田音読は生命エネルギーを上昇させる

6 国語力の確立こそが人間性形成の基本

①日本語の特徴‥

②日本語のアイデンティティ確立の鍵こそ「一音一音読」と「てにをは音読」

③漢字教育

7 丹田音読の基本は「丹田一音読」

①徒然草

②幸若舞・敦盛

③論語

④小学生ならば

⑤幼児ならば

8 丹田一音読に慣れたら、普通のスピードで「てにをは丹田音読」

9 創造力が身につく速読法のベースは「丹田音読」

第2部 3D音フィードバック方式

1 フィードバック方式

2 脳科学から見た寺子屋時代の音読・暗唱による能力開発法

3 3D音フィードバック方式がもたらした奇跡の能力開発法

4 左脳偏重教育がもたらした創造力に欠けたマニュアル人間

第3部 強靭な精神力と健康若返りの鍵は「腸脳」

1 強靭な精神力は「腸脳」の回復から!

増大し続けるうつ病と世界一のガン大国「日本」

その根本原因は精神的ストレスと腸内腐敗にあった!

精神的ストレスがもたらす自律神経のバランス崩壊

自律神経をコントロールする2大ホルモンはセロトニンとメラトニン

精神安定をコントロールするセロトニンは腸で作られる

セロトニン生産の鍵は大豆タンパクと食物繊維を好物とする善玉腸内細菌

人間の感情に重大な影響をもたらす腸内細菌

腸内腐敗がもたらしたガン、脳梗塞、心筋梗塞、各種アレルギー、自己免疫疾患

腸内腐敗がもたらした最大ダメージは「腸脳」の休眠

長寿と若返りの鍵を握るミトコンドリア系エンジンと体内潜在酵素

2 寿命を縮める体内潜在酵素の浪費

①酵素とは

消化酵素とは

代謝酵素とは

②酵素の摂取方法

体内潜在酵素

食物酵素

補酵素(ミネラル、ビタミン)

③少食でミトコンドリアを活性化させ若返り

頭脳と腸脳が冴えわたる時間帯

少食は長寿遺伝子のスイッチをオンにする

④丹田強化筋力トレーニングで若返り

有酸素運動で筋肉を増やす

ミトコンドリアを鍛える「若返り筋力トレーニング」

松井式丹田強化若返り筋力トレーニング法

第4部 脳と身体の潜在能力を開花させた大人から子ども達の体験事例

1 丹田音読法で末期ガン克服! 10倍のスピードでカラオケ・詩吟をマスター 金子俊文さん(62歳・愛知県)

2 7ヵ月でウエスト73センチから60センチに! 健康スリムに若返り! 石川一美さん(59歳・愛知県)

3 論語の丹田音読で記憶力低下を解消 太田慎一さん(71歳)

4 丹田音読で養った体育館を揺らす気合い! 伊藤栄一君(高1・静岡県)

5 家中を歩き回りながら音読しまくり、古典や現代国語、英語が大得意教科に! 大阪大学医学部合格! 宮田侑佳さん

6 高3の8月から受験勉強スタート 偏差値45から駒澤大学合格! 佐藤元君(埼玉県)

7 音読学習で国語力が飛躍的アップ 自立型個別指導学習塾「楽学の森」塾長 森脇啓江さん(49歳・札幌市)

8 一音一音読で学習障害を克服! 高校では多くの国家資格を取得!各務洋平君のお父さん(清隆さん)のインタビュー・レポート(岐阜県)

9 丹田発声で唱歌が歌えるようになった! 英語も聞き取れた! 山田信子さん(64歳・大阪府)

10 国語が大飛躍し、2ヵ月半で学年1位へ! 念願の中学合格!

井上慎一君(当時小学6年)のお母さんのインタビュー・レポート

学年最優秀論文に評価された井上慎一君のレポートと松井コメント

11 これは奇跡のボイストレーニング法です!  ボイストレーニング講師 渡辺かおりさん(36歳)

12 一音一音読で国語力がつき、頭脳が大変身! 岩崎一君(当時6歳)のお母さんからのインタビュー・レポート

 

あとがき

監修者のことば 音読と丹田呼吸

プロフィール

岡田恒良(おかだつねよし)

昭和30年岐阜県生まれ。岩手医科大学卒、医学博士。外科医として20年病院勤務。2010年から「名古屋醫新の会」を設立し、医療改革をめざした実践的活動を展開中。現在名古屋市中区で、なごやかクリニック院長として在宅診療や難病相談にあたっている。また治療のみならず、健康学についての啓蒙が最も重要と考えている。