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夫婦の危機「これ」がわかれば9割やり直せる!

カイテイバン フウフノキキ「コレ」ガワカレバ9ワリヤリナオセル

妻と夫のカウンセリング

吉岡愛和著

その離婚、ちょっと待って!

1%やり直したい気持ちがあったら今からでも遅くない!著者のカウンセリングを通じて、夫婦の危機を乗り越えた14組の夫婦のストーリーを紹介しながら、こじれた夫婦間に横たわる問題点を気づかせ、いい関係を築くための処方箋を提示している。『なぜか夫婦がうまくいく3つの習慣』の改訂版。

主な内容

1章 それでも離婚の危機を乗り越えた14組の夫婦
2章 うまくいかない理由が見えてくる「夫婦関係見える化シート」
3章 いい関係は3つの実践から
4章 愛と性への気くばり
5章 女性の幸せはどこにある?

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夫婦の危機「これ」がわかれば9割やり直せる!
価格
1540円(本体1400円)
判型
四六判
頁数
208 頁
発行日
2011.9.5
ISBN
978-4-87795-217-4

立ち読み

はじめに

「このままだと離婚するしかない」と、苦しげな面持ちでカウンセリングルームを訪れる妻たち、夫たち。
 たしかに、生まれも育ちも違う、何より男性と女性という性が異なる二人が夫婦として生涯を共にすることは簡単なことではありません。だから、離婚することだってあると諦められるかというと、そうもいきません。
 90%離婚を決めている、99%離婚を決めているが、それでも残り10%、残り1%が心に引っかかっていて、私のところに相談に来られるのです。
 妻たち、夫たちの言い分を聞いていると、うまくいかない理由は山ほど出てきます。
 妻たちからは、
「会話がない」「夫が不倫している」「夫婦喧嘩が絶えない」「夜の生活がない」「夫がギャンブルにのめり込んでいる」「父親としての責任がない」「私はただの家政婦なの?」「考え方や価値観があまりにも違いすぎる」「夫からの暴力や脅迫」「夫に気持ちが通じない」……
 夫たちからは、
「性格の不一致」「家の中に安らぎがない」「妻がすぐ切れる」「妻の暴言、暴力」「離れたほうが子どものためによいから」「夜の生活がないし、その気にもならない」「妻が実家にいつまでも依存している」「妻に愛情を感じない」「妻との会話が成立しない」「我慢してまで二人でいる意味を感じない」……
 さらに細かく聞いていくと、それこそ箸の上げ下げまで気にくわないということになってきます。行き着くところ、存在そのものが気にくわないということに。
 心にあるものを吐き出して落ち着いたところで、いちばんの理由は、「夫としての思いやり、やさしさを感じられない」「妻としての思いやり、やさしさを感じられない」ということではないですかと聞くと、ほとんどの方が頷かれます。
 どんなにこじれた夫婦でも、そのとき、もう少しだけやさしく接していたら、ふだんからもっと思いやりのある言葉をかけていたら、ここまでいかなかったのにと思わせられることがあまりに多いのです。
 そんなことをお話しすると、気持ちはあるのに相手には伝わっていなかったことを後悔されます。思いやる気持ち、やさしい気持ちがないわけではないのです。それをうまく伝えるスキルを身に付けていなかったというケースがほんとうに多いのです。
 そのことを知る手がかりに、カウンセリングでよくお話しする14組の夫婦のストーリーがあります。プライベートなことでもあるので私の判断でアレンジしてありますが、夫婦の危機を乗り越えるためのたくさんのヒントを得ることができます。
 とくに夫婦のことは周りからいろいろ言われても受け入れにくいものです。自ら気づくことが何より重要です。本書の1章を読んでみてください。
 次に必要なのは、それまで二人の生活をできるだけ具体的にふり返ってみることです。何となく思い描いているだけでは、問題点がはっきりと見えてこないし、これから何が必要なのかもはっきりしないからです。
 そのために、私のカウンセリングでは2章にある「夫婦関係見える化シート」が大いに役立っています。これは、長年にわたる夫婦カウンセリング体験を通して生まれたものです。
 このシートには、8つのメニューがあります。前半のメニューに従ってチェックしていくと、これまで二人が実際にどんなふうに関わってきたのか、よく見えてきます。
 後半のメニューは、これから夫婦として守りたいルールや責任を二人で確認し合えるようになっています。
 そのうえで、もう一度、夫婦としていい関係をつくっていこうという心の準備ができたら、これだけは実践してほしいとすすめていることが3つあります。
 これは、いい関係をつくっている夫婦が必ず実践していることです。3章を読んでみてください。
 次の4章は「夫婦の性生活」についてです。「夜の生活がない」を離婚の理由に挙げる夫婦が増えているからです。このことは、離婚を決定的にする不倫とも関係しています。
 本来、夫婦の性の営みは、心と体で「思いやり、やさしさ」を分かち合える素敵な場であるはずです。その機会が失われていく一方で、夫だけでなく妻の不倫も増えているのです。
 愛と性への気くばりがいかに夫婦のいい関係を育てていくために大切であるか、もう一度見つめ直す機会として4章を読んでいただければと思います。
 最後の5章は、女性の生き方について考えています。カウンセリングでたくさんの妻たちに出会っていますと、女性の生き方が大きく変わってきたことを実感します。
 将来は結婚して専業主婦になるしかなかった時代と比べると、女性の生き方の選択肢は確実に広がってきています。女性としてのほんとうの幸せはどこにあるのか、一人ひとりに問われているのだと思います。
 私のカウンセリングルームには、夫婦として家族として生きることに幸せを求めてきたのに、二人の関係がうまくいかず、疲れた心を抱えている女性たちがたくさん訪れます。
 そんなとき、祈るような気持ちで語りかけた私の言葉で心が癒された、勇気をもらったと言ってくださることがよくあります。どれも短い言葉ですが、5章の最後に掲載してありますので、「ちょっと疲れたな」と感じたら、読んでいただければ幸いです。
 では、いよいよ本論に入ります。

目 次

もくじ●夫婦の危機「これ」がわかれば9割やり直せる!

はじめに

1章 それでも離婚の危機を乗り越えた14組の夫婦
   ――離婚しかないと思ったときこそ夫婦和合のチャンス

「エリート夫」と「才媛妻」の危機

こんな素敵な人とは二度と出会えないと思って結婚したのに……

「まじめ一筋の夫」と「従順な妻」の危機

離婚したいという突然の妻の言葉に、裏切られたとショックが大きくて……

「マイペース型の夫」と「おっとり型の妻」の危機

なんの疑いもなく夫を信じてきた自分が愚かに思えて……

「体に触れたがらない夫」と「不安がるやり手妻」の危機

夫婦なのに夜の生活がまったくないのが不安で……

「イライラする妻」と「我慢する夫」の危機

いつまた妻がイライラするのかと思うと、気が休まらず……

「しらける夫」と「子育てに追われる妻」の危機

親からも、無理をしないで離婚したほうがいいと言われて……

「心を閉ざす夫」と「問い詰める妻」の危機

境遇が似ている二人だから幸せになれると思って頑張ってきたのに……

「こっそり不倫する夫」と「平穏を装う妻」の危機

夫の不倫に目をつぶっていれば平穏な家庭はそのままだが……

「仕事熱心な夫」と「実家べったり妻」の危機

自分の言うことは、たいてい「いいよ」と受け止めてくれていたのに……

「何でも平等にしたがる妻」と「家事にまめな夫」の危機

家庭のことは何でも二人で平等にやってきたのに……

「失業で落胆する夫」と「支える妻」の危機

解雇のショックで働こうとしない夫が不甲斐なくて……

「妻を避ける夫」と「夫にまで気が回らない妻」の危機

両親の反対を押し切ってまでせっかく結婚したのに……

「潔癖症の夫」と「おおらかタイプの妻」の危機

何のために結婚したのかわからなくなって……

「トラウマで苦しむ妻」と「自覚のない夫」の危機

仮面夫婦として過ごして20年、心の整理がつかない……

2章 うまくいかない理由が見えてくる「夫婦関係見える化シート」
   ――ほんとうの絆を結び直すきっかけになる

なぜ、パートナーには気くばりできないのか?

【メニュー1】 パートナーに対して勝手な思い込みがないか確認する

【メニュー2】 パートナーのどこが嫌なのか確認する

【メニュー3】 自分で自分を肯定してみる

【メニュー4】 夫婦の幸せをどこに求めてきたか確認してみる

【メニュー5】 夫婦として老いと死をどのように迎えるか想像してみる

【メニュー6】 「フェイス トゥ フェイス」で会話する

【メニュー7】 夫婦和合のルールを確認し合う

【メニュー8】 子どもの成長に対する責任を確認し合う

3章 いい関係は3つの実践から
   ――大切なのは愛を伝えること

離婚まで考えてしまうほんとうの理由

「だから離婚まで考える」妻の理由ベスト10

「だから離婚まで考える」夫の理由ベスト10

妻たちが感じている夫婦の障害とは

夫たちが感じている夫婦の障害とは

夫婦がうまくいかないほんとうの理由は3つ

うまく付き合うための3つの実践

4章 愛と性への気くばり
   ――夫婦関係を育てる大切な場

なぜ性の営みが失われていくのか

夫婦の性に対する日本の文化を考え直す

豊かな性を営むための心得

【妻たちが理解しておかなければならないこと】

【夫たちが理解しておかなければならないこと】

【お誘いする回数と時間について】

【夫婦の日をどのように決めるか】

夫婦の時間を取り戻すには

品格のある夫婦生活とは

必ず寝室は一つに

5章 女性の幸せはどこにある?
   ――再スタートのきっかけをつくった言葉たち

一人で生きる幸せと、夫婦・家族で生きる幸せ

「疲れたな」と思ったときの言葉セラピー

人間は愛のなかで生きるもの/子も親を想う

夫婦仲が良ければ子どもが輝く/夫婦の信頼

愛を高め、深め、幸せを味わう/子どもの心を傷つけるもの

親として子どもに良き出逢いを/輝く夫に賢い妻あり

老いるほど互いを大切に/妻に秘められた力あり

家の運勢/今のままを受け入れて

夫婦のつながり/母がつくる家庭の空気

女性たちが求めるもの/器の大きな夫

人間は愛を栄養として成長する/美しい夫婦の姿

家族を幸せにすることが人の務め/妻の3つの要求

本物の愛

 

おわりに

プロフィール

吉岡愛和(よしおかあいわ)

愛和家庭教育アカデミー所長。

東京立正短大英米学科卒。貿易会社でセクレタリーとして勤務後、結婚を機に退職。3代の夫婦が同居する家に嫁ぎ、3人の子どもとともに4世代、9人家族のなかで嫁として、妻として、母として生活。1992年より英会話スクール、フリースクール(不登校児、発達障害児、知的障害児を対象)を開設。同時に専門的にカウンセリング学を学び、家庭教育の重要性に注目し、国際比較データをベースにした国際家庭教育アカデミーを設立。家庭教育のための各種セミナーや講演、執筆、カウンセリングをはじめ、家庭教育カウンセラーの育成も行なっている。