結婚しないと言っているアナタにぜひ読んでほしい!!
ケッコンシナイトイッテイルアナタニゼヒヨンデホシイ!!
働く女子の未来はどうなる?
マダム桃美×高橋フミアキ
結婚しない理由ではなく、結婚する理由を探す!
結婚しないキャリア女子、働く女子が増える中で、億万長者の夫と結婚し、自身も教育系の会社を経営、テレビやラジオ、新聞、雑誌に引っ張りだこのスーパーウーマンでありながら出産、仕事と結婚を両立させている。そんな彼女が、会社に縛られるキャリア女子は結婚どころではないとツッコミを入れるバツイチ、シングルファザーとして一人娘を育てた文筆家と、結婚をめぐってバトルを展開する。
立ち読み
プロローグ ベストパートナーとの出会いはほんとにあるのか?
「ふざけないでください! 結婚しないキャリア女子、働く女子が、なんで負け組ってことになるんですか?」
ボクは頭に血が昇ってしまった。
「何をそんなに熱くなっているんですか? もっと冷静に話し合いましょうよ。私が言いたいのは、結婚をあきらめてしまっていいのかってことなんです」
マダム桃美さんは、あくまで冷静に話した。
ボクの名前は高橋フミアキ。文章術や自己啓発の本を20冊近く出版している、言葉の専門家だ。
ボクは、娘が小学生のときに離婚し、シングルファザーとして娘を育てた。その娘も、すでに大学を卒業し、ベストパートナーを見つけて結婚した。
そんなとき、マダム桃美さんと共著で本を出版するという企画が持ち上がった。
桃美さんは、教育系の会社を経営していて、テレビやラジオ、新聞、雑誌に頻繁に登場する有名人だ。「言葉の専門家」と「教育の専門家」がコラボしたら、素敵な本ができあがるんじゃないかということで話を進めていた。
ところが、読者ターゲットを「キャリア女子、働く女子」にしようというところから、雲行きが怪しくなってきたのだ。春の午後、西新宿のボクのオフィスで、出版社の編集者も交えて打ち合わせを行なった。
「キャリア女子の一番の関心事って何でしょうね?」
編集者が何気ない感じで、そんな質問をした。本のコンセプトを決める企画会議だ。
「それは、やっぱり、結婚じゃないでしょうか?」
と桃美さん。
「仕事と結婚の両立って、できるんですかねぇ? 政府がいくら支援しても現実は難しいですからねぇ」
とボク。
「あら、私は、ちゃんと、両立できてますよ」
「桃美さんがそう言うと、上から目線に聞こえますね。桃美さんは、億万長者の男性と結婚し、子どもも出産して、それでいて仕事もバリバリこなしているわけですからね。でもね、桃美さんのようなスーパーウーマンは、そんなにいないんです。9割の人は、平凡なキャリア女子なんですよ。桃美さんの真似なんて、誰もできませんよ」
ボクは少しムカついていた。
桃美さんのご主人は会社を経営している。投資家としても有名で、まさしく億万長者クラスのお金持ちだ。アメリカと東南アジアに新居を建てたという。仕事も順調で、子どもの世話や家事もやってくれるご主人だ。だから、桃美さんは、全国を飛び回って仕事や講演活動ができる。
うらやましいかぎりだ。
「何ですか? その歯に衣を着せたような言い方?」
桃美さんの感情にも火がついてしまったようだ。
「じゃあ、言わせていただきますけど、桃美さんの、そのリア充な暮らしぶりが、どれだけの人を苦しめているのか、ご存知ですか? 結婚して子どもを産んで家庭を築いた人が勝ち組で、結婚できなかった人は負け組だという世間の風潮にボクは我慢がならないんです! 何で、負け組なんですか。そもそも、人は、なぜ結婚しなきゃいけないんですか?」
「結婚したいのに、結婚できないという人のことを、私は言っているんです。結婚をあきらめてしまったら、やはり負け組と言っていいんじゃないでしょうか?」
「結婚できないのは、本人の問題だけじゃないじゃないですか? とくにキャリア女子たちは仕事がありますから、会社に縛られる部分がいっぱいあります。国際競争も激しくなり、海外の低賃金の労働力と競争しなきゃいけない時代です。多くの企業がブラック化するなか、キャリア女子たちは、結婚どころじゃないんですよ。それを一概に、結婚をあきらめてしまったら負けだと言うのはどうなんでしょうか?」
「今の時代、仕事でも努力してある程度成功しなければ結婚できないってことですよ。結婚はある意味、ステイタスですから。会社や政府に頼ってもダメだし、他人のせいにしてもダメ。自分で切り拓くしかないんです」
「そこですよ、ボクがいいたいのは! キャリア女子たちがみんなあなたのように強くはないんです。それを負け組って言ってしまったら、可哀想じゃないですか?」
「そうやって、高橋さんは、甘い言葉を使って、ボクはキャリア女子たちの味方ですよ、って顔しているんでしょ? 言っておきますけど、甘い言葉は何の役にも立ちませんから。味方のフリしている人たちがいちばんタチが悪いんですよ。キャリア女子たちの本当の味方なら、役に立たない慰めの甘い言葉を並べる前に、どうしたら結婚できるのかを考えて導くべきではないんですか?」
「だから、キャリア女子が結婚するのは、至難のワザだって言っているんですよ」
「そうやって、キャリア女子たちにあきらめさせてどうするんですか?」
「どうにもならないから、あきらめたほうが楽じゃないですか?」
「私にまかせてください。誰でも結婚できる方法をお教えします。これはキャリア女子だけじゃなくて、男性にも役立つノウハウですよ」
「ホントにそんなノウハウがあるんですか?」
「高橋さんも、いまは独身でしょ? お嬢様が結婚されて、家を出て行って、高橋さんは、いま一人暮らしなんでしょ。そろそろ再婚なさったら、どうですか?」
「だから、ボクのことはどうでもいいんですよ。一生独身でもいいかなぁって思ってるんですから」
「いま、『でも』って言いましたよね。でもって。そこには、あきらめがあるんじゃないですか? ホントはベストパートナーと出会って、結婚したかったりしません? ちゃんと本音を言ってくださいよ!」
「はい。正直に言うとそうです。世界のどこかにボクのベストパートナーがいるかもしれません。その人と出会って、幸せな生活を送りたいです。でも、ベストパートナーを見つけることなんて無理ですよ」
「また、何で、そうやってすぐにあきらめちゃうんでしょう? では、ベストパートナーとどうやって出会うかというお話からはじめましょうか?」
「まだ納得していませんけどね。でも、まあ、話だけは聞きますよ」
その日は、桃美さんと結婚についてのバトルが続いた。
桃美さんも自分で会社を立ち上げて大きくしてきた実績のある人だから、芯は強いものを持っている。ボクが反論しても、一歩も引かずに論陣を張る。しかも、普段から人前で話すことが多いだけあって、声がよく通るのだ。
「言葉の専門家」と「教育の専門家」のコラボ企画は、いつの間にか忘れ去られてしまっていた。
目 次
結婚しないと言っているアナタにぜひ読んでほしい‼◎もくじ
プロローグ ベストパートナーとの出会いはほんとにあるのか?
1 キャリア女子たちはどんな結婚を目指しているのか?
仕事の喜びを得る結婚!
夫婦愛の喜びを得る結婚!
子育ての喜びを得る結婚!
セックスの喜びを得る結婚!
すべての喜びを得る結婚!
2 なぜ婚期が遅くなるのか?
結婚する理由が見つからない!
仕事中心で恋愛は二の次になっている!
キャリア女子たちに結婚をあきらめさせる敵がいる!
キャリア女子が結婚できる環境がない!
決して、決して、あきらめないで!
3 なぜ親密な関係になりづらいのか?
ありのままの自分を愛してほしいと思うキャリア女子!
男は女のおしゃべりにうんざりしている!
恋愛事情が日本と大きく違う欧米の考え方とは
昔はできちゃった婚が主流だった!
なぜ草食系男子が増えたのか?
4 なぜ男を取り逃がすのか?
アナタには肉体的な魅力しかないのか?
キャリア女子が嫌われる五つのタイプ
距離を置きたがる男の心理とは?
男を惹きつける三つのスキル
目標を失い絶望した人たち
頑張らない病を克服しよう!
5 キャリア女子が結婚までこぎつけるには?
一度も失敗しない人生が楽しいですか?
変化や違いを楽しめる感性を身に付けよう!
「依存」と「自立」を上手に使い分ける!
結婚までの面倒臭いプロセスを楽しくする方法
ラブパワーこそがお金を引き寄せる!
(1)アイデア創出
(2)市場アクセス
(3)変革と成長
ポイントは何でも言い合えるルール作り!
6 億万長者と結婚した私の法則
法則1/男は男らしく、女は女らしく
法則2/むしろ努力を楽しむ
法則3/甘い言葉に惑わされないで
法則4/ピンっとくるアンテナを磨く
1小さな幸せを見つけて喜ぶ
2自分軸で「美しいかどうか」「心地よいかどうか」を考える
3「ありがとう」を口癖にする
法則5/結婚しない理由じゃなくて、結婚する理由を探す
エピローグ
あとがき