即上達! 60歳からの小説の書き方 全極意
ソクジョウタツ! 60サイカラノショウセツノカキカタ ゼンゴクイ
めざせ!作家デビュー 楽しい!! やりがい!! ボケ防止!! 人に役立つ!! 一石四鳥
五十嵐裕治
売れる小説の秘密を大公開!
高齢者の中には、豊富な人生体験を持ち、専門知識、技能を持ち、しかも時間的な余裕があるため、半生記や人生体験記をベースにした小説を書いてみようと思う人が少なくありません。本書は、おもに60歳以上の人を対象に、小説の書き方の極意をわかりやすく解説。一足先にデビューを果たした大器晩成作家の秘訣を学び、人気作家16人の代表作を通して“書く極意”を伝授。公募のコツも解説している。
主な内容
【序章】 大器晩成作家が続々誕生! 芥川賞作家も!
【基礎知識編】 この基本を知っておくだけで小説が一気にレベルアップ!
【実践編】 人気作家に学ぶジャンル別“書く極意”
【デビュー編】 公募賞に果敢に応募して賞を射止めよう!
- 価格
- 1540円(本体1400円)
- 判型
- 四六判
- 頁数
- 240 頁
- 発行日
- 2013.7.17
- ISBN
- 978-4-87795-262-4
立ち読み
まえがき
60歳からは小説家適齢期 ── あなたも小説を書いてみよう!
今や日本は世界一の高齢化社会です。60歳以上の人口は3960万人に達しています(2013年現在)。これは総人口の30パーセントを占め、世界一高い比率です。
こうした動向は、文芸作品の書き手の構成にも大きな影響を与え始めています。近年、小説の公募賞には60歳超えの人たちが大勢応募するようになっているのです。ある有名公募賞などでは、全応募者の30パーセントが60歳以上だといわれています。これは、60歳以上の人口比(30パーセント)とみごとに合致しています。
絶対数が増えれば、優れた作品の比率も上がります。2012年には、60歳どころか70歳を優に超える書き手が相次いで有名公募賞を射止めて大きな話題となりました。
うち、早稲田文学新人賞を受賞した75歳の黒田夏子さんは、その受賞作『abさんご』で、2013年度上期の第148回芥川賞を受賞しました。芥川賞史上最高齢の受賞者です。
今や、60歳からの小説執筆は、定年退職後の時間つぶしでも趣味のレベルでもなんでもなく、はっきりと「第二の人生」を支える仕事として位置づけられるべきものです。大器晩成型の作家デビューの機は、熟しつつあるのです。
まえがき
60歳からは小説家適齢期 ── あなたも小説を書いてみよう!
今や日本は世界一の高齢化社会です。60歳以上の人口は3960万人に達しています(2013年現在)。これは総人口の30パーセントを占め、世界一高い比率です。
こうした動向は、文芸作品の書き手の構成にも大きな影響を与え始めています。近年、小説の公募賞には60歳超えの人たちが大勢応募するようになっているのです。ある有名公募賞などでは、全応募者の30パーセントが60歳以上だといわれています。これは、60歳以上の人口比(30パーセント)とみごとに合致しています。
絶対数が増えれば、優れた作品の比率も上がります。2012年には、60歳どころか70歳を優に超える書き手が相次いで有名公募賞を射止めて大きな話題となりました。
うち、早稲田文学新人賞を受賞した75歳の黒田夏子さんは、その受賞作『abさんご』で、2013年度上期の第148回芥川賞を受賞しました。芥川賞史上最高齢の受賞者です。
今や、60歳からの小説執筆は、定年退職後の時間つぶしでも趣味のレベルでもなんでもなく、はっきりと「第二の人生」を支える仕事として位置づけられるべきものです。大器晩成型の作家デビューの機は、熟しつつあるのです。
小説とは、ひとことでいえば「人間にかかわるさまざまな出来事を散文で書いた物語形式の文章」と定義づけられます。詩やエッセイ・日記、ルポルタージュ、論文、歴史書などとは明確に一線を画しています。
小説の書き方は自由です。どんなテーマを設定しても許されます。文体も自由です。日本においては、日本語の散文を使って書く、という基本条件があるだけです。
自由が大幅に認められている表現ジャンルなので、書く人は大勢います。作家デビューを果たす入口である公募賞は、今や50いくつもありますし、インターネット上には、多くの小説投稿サイトがあって、非常に多くの人たちが切磋琢磨しています。
こうした状況を反映し、60歳以上の大器晩成作家が相次いで登場、いま現在も、60歳以上の作家志望者は増え続けています。
高齢者の中には、豊富な人生体験を持ち、ある分野については誰にも負けない専門知識、技能などを持っている人が大勢います。しかも、時間的な余裕があるので、半生記や人生体験記などをベースにして、小説を書いてみたいと思うようになるのです。
本書では、おもに60歳以上の人を対象に、小説の書き方の極意をわかりやすく解説します。これから小説を書いてみようと考えている人、すでに何作か書いてみたけれどどうも納得がいかないという人、公募賞に応募したけれど一次選考も通らなくてがっかりした経験がある人、などなど、趣味で創作をしてみたい人のみならず、作家になることを具体的に夢見ている人は、ぜひご一読ください。必ず役立ちます。
本書の最大の特徴は、以下の2点です。
1 有名公募賞、文学賞を最近受賞した高齢作家の作品と創作姿勢を分析し、受賞にいたるような小説の書き方を学ぶ。
2 16人に及ぶ人気作家の代表作から、それぞれのジャンルの“書く極意”を具体的に学び、上達のためのポイントを示す。
1では、75歳で芥川賞を受賞した黒田夏子さん、74歳で群像新人文学賞優秀賞を受賞した藤崎和男さん、61歳で小学館文庫小説賞を受賞した桐衣朝子さんの3人を取り上げて、高齢デビューの秘訣を具体的に学びます。
2では、小説のジャンルを5つ(恋愛/ミステリー/時代/ヒューマン/SF)に分け、人気作家16人の代表作からそれぞれ“書く極意”を具体的・実践的に学びます。
また、公募賞に応募するために知っておくべき知識、新人賞を獲るためのコツについても、実践的に解説します。
プールサイドでいくら「水泳上達法」の本を読んでも、うまく泳げることにはなりません。名スイマーの泳ぎを目の前で観て、その泳ぎをお手本にして実際にプールに入って泳いでみるならたちまち上達するでしょう。
小説実作も同じことなのです。一足先にデビューを果たした大器晩成作家に学び、また、人気作家の代表作を通して具体的に書き方の技術を学ぶならば、あなたの小説はぐんとレベルアップすることでしょう。
小説実作に気軽に取り組み、作品が完成したら果敢に公募賞に応募してみましょう。いまや門戸は広く開けられています。新人賞を獲って作家デビューするために、ぜひとも本書を有効に活用してください。
2013年6月
五十嵐裕治
プロフィール
五十嵐裕治(いがらしゆうじ)
日本ペンクラブ会員。慶應義塾大学経済学部卒。文筆家、編集者、コピーライター。講談社勤務を経て、新聞記者、広告代理店コピーライター、マーケティングディレクターに。その後現職。公募新人賞への応募経験多数。入選経験も。
手がけたおもな書籍・ムックは、『知識ゼロからの日本酒入門』(幻冬舎)、『新・呼吸法「時空」実践ガイド』(学研)、『僕たちの好きな村上春樹』『僕たちの好きな村上龍』『今だからわかる源氏物語』『「村上春樹」大好き!』(以上宝島社)、『こども整体呼吸法』『GINGERカフェごはん生姜レシピ80』(以上徳間書店)など多数。