「酸化体質」で死ぬ!
「サンカタイシツ」デシヌ!
60歳からはじめる健康法/体がサビてボロボロに……
周東 寛著
体がサビる生活習慣を徹底的に改めよう!
老化や病気を引き寄せる元凶は、細胞が酸化して、体がサビる「酸化体質」にある。鉄がサビてボロボロになるのと同じイメージだ。生活習慣のどこに「酸化体質」をつくる原因があるのか。そして、「サビない体」をつくる3つの習慣とは。
主な内容
パートⅠ 体がサビる「酸化体質」こそ健康長寿最大の敵
パートⅡ 体がサビない老いない3つの習慣

- 価格
- 1320円(本体1200円)
- 判型
- 四六判
- 頁数
- 138 頁
- 発行日
- 2014.5.12
- ISBN
- 978-4-87795-289-1
立ち読み
はじめに
一方的に治療を受けているだけではダメです。
診断をしていて、目の前の患者さんの症状がどうして起こっているのか判断するとき、私が目安としているのは主に3つです。
細菌やウイルスなどがどこかで外部から侵入したのか
遺伝や性別、年齢などに起因しているのか
食生活や運動、睡眠といった生活習慣に起因しているのか
たとえば、風邪ならその直接の原因はウイルスが侵入したことです。すでにウイルスに感染している人と一緒にいたとか、空気が乾燥していたので感染しやすかったといった外部的な環境を考えます。あるいは、年齢から見て風邪にかかりやすいといったことも考えます。
しかし、それでも風邪を引かない人もいます。それは、体の抵抗力の違いによります。
この抵抗力には、日頃の食生活や運動、睡眠、喫煙、飲酒、ストレスなどにまつわる生活習慣が深く関係しています。
はじめに
一方的に治療を受けているだけではダメです。
診断をしていて、目の前の患者さんの症状がどうして起こっているのか判断するとき、私が目安としているのは主に3つです。
細菌やウイルスなどがどこかで外部から侵入したのか
遺伝や性別、年齢などに起因しているのか
食生活や運動、睡眠といった生活習慣に起因しているのか
たとえば、風邪ならその直接の原因はウイルスが侵入したことです。すでにウイルスに感染している人と一緒にいたとか、空気が乾燥していたので感染しやすかったといった外部的な環境を考えます。あるいは、年齢から見て風邪にかかりやすいといったことも考えます。
しかし、それでも風邪を引かない人もいます。それは、体の抵抗力の違いによります。
この抵抗力には、日頃の食生活や運動、睡眠、喫煙、飲酒、ストレスなどにまつわる生活習慣が深く関係しています。
じつは、医療の世界では長らく、ガン、心臓疾患、脳血管疾患の三大疾患、さらに肝臓や腎臓の疾患といった成人病は、年齢を重ねるほど発症しやすいと考えられていました。ところが、若い世代でも成人病を発症する人が増えてきたため、その主要な原因は年齢だけではなく生活習慣にあると考えられるようになったのです。
そこで、厚生労働省は1996年に、成人病を「生活習慣病」と位置づけて、成人病を引き寄せる生活習慣の改善を提唱するようになりました。
生活習慣病は、突然起こる怪我などとは違い、長年にわたる生活習慣の歪みによって、じわりじわりと体が変化して起こります。しばらくは、はっきりとした自覚症状はないけれど何となく体の調子がおかしい、痛みがとれないといった状態が続きます。はっきりと症状が出てきて医療機関で診断を受けるころには、かなり症状が進んでいることが多く、すぐに治療がはじまりますが、生活習慣はほとんどそのままということになりやすいのです。
私のところに来院された患者さんのなかには「何かあったら先生に診てもらえばいい」とおっしゃってくださる方がいます。それは医師にとってありがたい言葉ですが、もっと早く気づいてほしいことがあります。
それは病気を引き寄せる生活習慣の改善です。老化や病気を引き寄せる元凶は、細胞が酸化して、体がサビる「酸化体質」にあります。鉄がサビてボロボロになるのと同じイメージです。
「酸化体質」をつくるような生活習慣を続けたままでは、病気を根本から改善することはできません。
一方的に治療を受けているだけではほんとうに健康を取り戻すことはできません。生活習慣のどこに「酸化体質」をつくる原因があるのかを振り返り、改善することが大切なのです。
そこで私は、患者さんに「サビない体」をつくる3つの習慣をおすすめしています。それをまとめたのが本書です。
気づいたときがはじまりです。本書が良き健康ガイドブックになることを願ってやみません。
プロフィール
周東 寛(しゅうとうひろし)
1978年昭和大学医学部卒。1980年、昭和大学藤が丘病院呼吸器内科入局。1986年、自らの医療方針を実現するため駅ビル医院「せんげん台」を開院し、1990年に医療法人健身会を設立して理事長に就任。2003年には南越谷健身会クリニックを開院し、院長に就任。昭和大学医学部兼任講師。医学博士。
開業以来、西洋医学に東洋医学を取り入れるとともに、食事指導、運動指導や最新の検査機器を導入して予防医学にも尽力。2007年には厚生労働省認定運動施設医療法・42条施設『健康ひろば』を2施設に設立。また心身医学療法にも取り組み、トータルヘルスの実践に務めている。