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総合出版 コスモ21

頭にいい、体にいい、楽しい本満載!

将来の学力・コミュ力は10歳までの「言葉かけ」で決まる

ショウライノガクリョク・コミュリョクハ10サイマデノ「コトバカケ」デキマル

幸福度世界1位のフィンランド式子育て「子どもを責めないしつけ方」/世界トップの秘密「自主性・コミュ力がグングン伸びるハッピー子育て」

水橋史希子著

日本で子育てをしているママたちの悩みを解決!
自分で考え、自分で行動できる子どもに育てるには? ヒントは幸福度世界一、学力も世界トップクラスのフィンランドの教育法にあった!
人生を幸せに生きるために必要なチカラ、それはコミュニケーション力。
10歳頃までにいかにコミュニケーション力を磨くかが重要。
家庭での子育ての場面で「言葉かけ」をほんの少し変えるだけで、子どもの自主性、コミュ力、自己肯定感アップ、そして本物の学力が身につく!
キーワードは「miksi?(ミクシ? どうしてだと思う?)」

主な内容

Chapter1 子どものコミュ力は10歳までの言葉かけが大切
Chapter2 子どもが幸せな人生を生きるために本当に必要なチカラ
Chapter3 「早くしなさい!」「ダメでしょ!」を連発するママにおススメ!
Chapter4 こんなときはどんな言葉かけがいいの?
Chapter5 まずママがハッピーになる

詳細な目次のページを開く

将来の学力・コミュ力は10歳までの「言葉かけ」で決まる
価格
1540円(本体1400円)
判型
四六判
頁数
152 頁
発行日
2019.7.12
ISBN
978-4-87795-381-2
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立ち読み

はじめに

○コミュニケーション力こそ子どもに身につけさせたいスキル

 私は26年間、航空会社の客室乗務員として仕事をしていました。接客、安全性維持のためにもっとも重視していたのは乗客やスタッフとのコミュニケーションです。仕事上いろんな能力が求められますが、コミュニケーション力(コミュ力)がもっとも大切だと感じていました。

 退職後は、その経験を活かしてコミュニケーション教育を中心に企業研修や講演を行ない、これまでに3000人以上の方を指導、応援しています。

 それにしても、コミュニケーションがうまくいかず、悩んでいる人があまりに多いことに驚かされます。コミュニケーションをテーマにした本も数多く出版されていますが、それでも“コミュニケーション難民”のような人が増え続けています。

 人は一人では生まれてくることも、生きていくことも、死ぬこともできないですよね。事実、人生の悩みの多くは人とうまく意思疎通ができないことから起こってきます。日本は世界でも珍しく、低年齢の子どものひきこもり、自殺、不登校が増加していますし、成人してからのひきこもりは社会現象になっています。そこに共通しているのは、家族や周りの人とうまく意思疎通ができなくなっているという問題です。

 核家族化により子育て中のママたちも孤立して周りと意思疎通できず不安を抱えています。

 人生を幸せに生きるためには、一方通行ではなく双方向で意思を伝え合うコミュニケーションがとても重要なのです。夫婦や親子、兄妹、友だち、仕事上での人間関係がうまくいくかどうかもコミュニケーションしだいなのです。

 ですから、コミュニケーション力(コミュ力)は、人生を幸せに生きるためにあまりにも重要なスキルなのです。それで、私の企業研修ではコミュ力を磨くトレーニングを行なっていますが、大人になってからだと難しいのです。コミュ力は子ども時代にこそ身につきやすいのだと考えるようになりました。

 日本ではコミュニケーションといいますと、発言力とか会話力のイメージが強いのですが、じつはコミュニケーションの核になるのは対話力です。人前で話す発言力は大人になってからでもトレーニングできますが、対話力はそうはいきません。子どものころに人と関わる喜びを知り、言葉をやり取りする楽しさを知ることで対話力の素地がつくられるからです。

 とくに10歳ころまでのコミュニケーション体験が大きく影響します。フィンランドの小学校で行なわれているコミュニケーション教育や家庭における子育ては、このことをはっきりと教えてくれます。

○「miksi?(ミクシ? どうしてだと思う?)」という言葉かけ

 フィンランドは北欧の国です。この国の小学校では、10歳ころまでにコミュニケーション教育が行なわれています。

 私は2013年に、突き動かされるようにしてフィンランドのある小中一貫校を視察に行きました。客室乗務員をしていたころは、私が勤務していた航空会社はまだフィンランドには就航していなかったこともあり、北欧に目を向けることはありませんでした。

 この国は人口550万足らずの小さな国ですが、日本とはまったく違う考え方で教育を行なっています。塾もなく、試験などで競争させることもないのに、学力は常に世界トップクラスです。国連が毎年発表する国別の幸福度ランキングは、2018年版と2019年版は2年連続で世界1位です。日本は、2019年版は58位でした。

 授業を視察し、家庭での子育ての様子を観察するなかでとくに印象深かったのが、子どもたちに「miksi?(ミクシ? どうしてだと思う?)」という言葉かけをよくすることです。そして、子どもが親や先生、友だちと一緒に考えることをとても大事にしています。

 こんな授業の光景に出会ったことがあります。「人にやさしいこと」がテーマで、ある子どもが「僕はお友だちのマッティ君が椅子を運ぶのを手伝いました」と発言しました。日本ならば「よくやったね」とほめて終わりそうですが、先生は「ミクシ?」という言葉をかけました。「どうして手伝おうと思ったの?」と理由を聞いたのです。

 日本ならば困っている人を手伝うのは当たり前で、先生や親がそうしなさいと言い聞かせ、言われたとおりにできる子は“いい子”だし“賢い子”だと大人も子どもも考えるでしょう。

 でも、どうして手伝うのはいいことなの? と先生は言葉かけをしました。そこで、子どもたちはその理由を考え、いろんな発言がありました。その反応を聞いて、先生も自分が考える理由をていねいに説明します。フィンランドでは、こうした光景が学校の授業でも家庭の子育てでも見られます。

 フィンランドの学校教育や子育てでは、大人から言われたとおりにできる子どもを育てるよりも、「ミクシ?」と言葉かけをしながら、自分で考え、それを言葉にして伝えるという体験を通じて、子どもの自主性やコミュ力を育てることが大切にされています。

○子どもが幸せな人生を生きるためのチカラを育てる言葉かけ

 ヘルシンキの街中を歩いていますと、赤ちゃんを連れたママが言葉かけをしている場面によく出会います。親が家庭で子どもと過ごす時間が長く、よく子どもと対話するそうです。

 一方、日本では家庭で親子が一緒に食事をする時間が減り、一緒に食べていてもそれぞれスマホを見ているような光景が多くなっています。子どもにかける言葉といえば、「どうして言われたとおりできないの」「それじゃダメでしょ」「はやくしなさい」……。

 これでは、子どもの自主性やコミュ力が育っていきません。いくら塾だとか習い事を増やしても、いい大学、いい会社に入ることを目指して勉強をしても、子どもが幸せな人生を生きるために必要な自主性やコミュ力、そして本物の学力は身についていきません。

 子どもの“しつけ問題”は、ママたちの悩みでいつも上位に来ます。将来、社会で生きていくために必要なルールやマナーを身につけさせたいと願うのは親の愛情ですが、いくら言って聞かせてもしつけがうまくいかず悩んでいるママが多いのです。

 フィンランドでもしつけは親の役割であると思われていて、日本よりもはっきりとしています。日本との違いは親が上から「〜をしてはいけない」「こうしなさい」と指示したり、できないと叱ったりしないことです。

 子どもが教えられたしつけを自主的にやるようになるには、子どもの心にママとの安全基地(ありのまま受け入れられていると安心できる心の基地)がつくられていること、自己肯定感(自分の存在意義を積極的に認める感情)が育っていることが必要です。

「〜をしてはいけない」「こうしなさい」と指示するような言葉かけになっていませんか。たとえば「静かにしなさい」は大人にとっては当然のことであっても、子どもの気持ちに寄り添い、「なぜかな?」「どうしてかな?」「ママはこう思うけどどうかな?」と言葉かけをしながら、子どもが自分で考えるようにし、その理由を言葉にして伝えるようにしてください。その体験を通じて、子どもの自主性やコミュ力を育てることが大切なのです。

 家事も子育ても仕事も女性の方に背負わされて、社会の支援が遅れている日本の状況が子どもに悪い影響を及ぼしていることを強く感じています。そんな日本で子育てをしているママたちに、フィンランドの学校教育や子育てからヒントを伝えることができればと願い本書を著わしました。何より、子育てにおける言葉かけの意味を考えるきっかけになり、子どもの自主性とコミュ力、そして本物の学力を育てる助けになれば、これ以上の幸せはありません。

目 次

将来の学力・コミュ力は10歳までの「言葉かけ」で決まる……もくじ

はじめに

Chapter1 子どものコミュ力は10歳までの言葉かけが大切

うちの子のコミュ力が心配

コミュ力と学力を伸ばすにはポジティブな言葉かけが大事

コミュ力の中心は対話力

コラム 「コーヒー大好きなフィンランド人はカフェで対話を楽しむ」

日本人がコミュニケーション下手な理由

「ミクシ?(どうしてだと思う?)」の言葉かけで子どもの自主性を引き出す

コラム 日本でも広がりはじめたフィンランドの「ネウボラ制度」

コミュニケーションの資質をつくる授業

コラム 「フィンランドの先生は人気の職業で尊敬されている」

子どもの中にママとの安全基地をつくる

コラム 赤ちゃんの感情を言語化する言葉かけ

子どもへの言葉かけはドッジボールではなくキャッチボールで

男の子は自由な外遊びが必要

コラム 「フィンランドの森には注意書きの看板がない」

よくおしゃべりするから大丈夫だと決めつけない

子どもへの言葉かけには「子ども新聞」もおススメ

コラム 教育先進国フィンランドもかつては「コピペ教育」だった

Chapter2 子どもが幸せな人生を生きるために本当に必要なチカラ

「〜しようね」ではなく「どうかな?」と言葉をかける

やることはとてもシンプル

子どものためにすぐ動けるのはママたちしかいない

子どもが成長するチャンスを奪っていないか

すぐにうまくできるか、できないかより大事なことがある

コラム フィンランドが国全体で力を入れている起業家精神育成教育

Chapter3 「早くしなさい!」「ダメでしょ!」を連発するママにおススメ!

子どもとのコミュニケーションが劇的に変わる「ハッピーツリー」

ハッピーツリー・ステップ1 「できて当たり前」の眼鏡をはずす

ハッピーツリー・ステップ2 「できていることを〝見える化〟する」

ハッピーツリー・ステップ3 「ママが思いっきり喜ぶ」

ハッピーツリーを始めると好転反応が表われることも

コラム 小学校に入学して100日通えたらお祝いする

子どもとしっかり向き合う時間を大切にする

コラム 「サンタクロースより小人を大切にするフィンランド的な価値観」

「認める」ときはママのポジティブな感情を加えることが大事

子どもの話を共感的に聞く

やることを一緒に決めて、できたら一緒に喜ぶ

ママの言葉かけが感情表現のベースになっていく

ママが「私は私の人生を生きよう」と決めると子どもの未来は変わる

ママの仕事経験が子育てにはマイナスになることも

コラム ママがイライラしない、子どもを責めないフィンランド式しつけ方

Chapter4 こんなときはどんな言葉かけがいいの?

宿題がはかどらない子どもを見ていてイライラする

塾や習い事で毎日がバタバタ

子どものためだと思うと、つい厳しくやらせてしまう

うちの子は一日中ユーチューブを見ていて心配

「学校に行きたくない」と言い出した

コラム ママの心理状態は子どもにシンクロする

娘がおしゃべりすぎて他の子に嫌われるのではないかと心配

コラム 子どもが好きなことを利用して苦手なことにもトライする

Chapter5 まずママがハッピーになる

「子どもを信じて見守る」の落とし穴

バリバリ仕事をしていた女性ほど産後に落ち込みやすい

コラム ネウボラ保健師さんから見た日本のママたち

五感を使って子育てのイライラを解消する

親から引きついだ負のスパイラルを断ち切る

自分の人生を子どもの人生でリベンジしようとしていないか

めざせ! 脱マルチタスクママ!

キャラ弁づくりの落とし穴

家事、育児の達成感を味わう方法

子どももチームの一員だと思って、できることを増やしましょう

先生を味方にする小さなコミュニケーションのススメ

子どもの前でヒトの悪口を言わない

大きな幸せより、日々の小さな幸せを味わえる女性になる

コラム 何事もプラスに考える習慣を身につける

心の栄養を見つける

 

おわりに

プロフィール

水橋史希子(みずはししきこ)

グロリアタイム株式会社代表取締役。フィンランドエデュケーション協会代表。日本の子育て応援団長。日本航空の客室乗務員として26年間勤務し、のべ300万人に接客。退職後は接客業を中心にコミュニケーションスキルを育成する研修会社を設立。ファシリテーターとして対話型のオリジナル研修を行なう。そのなかで小学校授業においてコミュニケーション教育を行なうフィンランド教育や子育て支援制度に着目し、オリジナルメソッドを開発。子育てに悩む母親を対象にした講座やカウンセリングを提供している。

長野県松本市出身。立教女学院幼児教育科卒業。現在、立教大学コミュニティ福祉学部在学中。

保有資格「筆跡診断士、ソムリエ、ギャラップ社認定ストレングスファインダーコーチ」