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「不眠」は潜在意識からのSOS! ぐっすり眠れる思考と感情の整え方

「フミン」ハセンザイイシキカラノSOS! グッスリネムレルシコウトカンジョウノトトノエカタ

脳の最大の薬は睡眠!

翁長久美子著

日本は「不眠大国」!!

 潜在意識に蓄積した感情と思考の癖が睡眠を妨げている。それを解消することこそ不眠解消につながる。これが著者からのいちばんのメッセージです。
 著者は長年、セラピストとして数多くのクライアントと向き合ってきました。そのとき必ず確認するのが「よく眠れていますか?」ですが、必ずといっていいほど「このごろよく眠れていない」「眠りが浅くて朝すっきりと起きられない」と打ち明けられることが驚くほど多いといいます。
 確かに日本人の世界睡眠時間ランキングは第33位ともいわれ、この国は「不眠大国」とも呼ばれています。
 著者はセラピストとして相手の潜在意識に働きかけながら手当てを行っていますが、睡眠に関して到達した結論は、「不眠は潜在意識からのSOSである」ということです。
 もちろん睡眠にはさまざまなことが関係していますが、不眠を根本から改善するには潜在意識への働きかけが不可欠であるというのが、著者の基本的な認識になっています。
 そのためには潜在意識にアクセスし、睡眠を妨げている記憶や感情処理することが必要であり、そのための具体的な方法が、誰でもすぐに実践できるように紹介されています。
 著者は普段から、誰でも潜在意識と気軽に向き合えるよう「センちゃん」という愛称で呼んでいます。それによって潜在意識を身近に感じ、潜在意識の書き換えが容易になるといいます。本書には、そんな「センちゃん」とつながりながら不眠を解消するヒントが満載です。
 著者は長年セラピストとして手当てを行っていますが、読者がすぐ実践できる「センちゃん」を癒やす手当て法も紹介されています。これも不眠解消に役立てることができます。

主な内容

1章 眠りの質は潜在意識との付き合い方で決まる
2章 人生が変わるセンちゃんとの賢い付き合い方
3章 手で体に触れるとセンちゃんが癒やされる

詳細な目次のページを開く

「不眠」は潜在意識からのSOS! ぐっすり眠れる思考と感情の整え方
価格
1650円(本体1500円)
判型
四六判
頁数
160 頁
発行日
2024.10.2
ISBN
978-4-87795-436-9

立ち読み

はじめに

 私は「笑顔おたく」と言われるくらい人の笑顔を見るのが大好きなセラピストです。セラピー前は背中が丸まり疲れがピークだったのに、帰るときは背筋がシャキッとして、元気な声で「ありがとうございました」と言っていただけると、私は心の中でガッツポーズです。それをくり返しているうちに、気づいたら15年が経ち、延べ7000人以上の方と出会っていました。

 相談される悩みは「肩こりが辛い」「腰痛がある」「脚のむくみが辛い」「小顔になりたい」といった体に関することから、人間関係での辛さや生きづらさなどの心の悩みまでさまざまです。そして、必ず出てくる悩みが「よく眠れない」です。

 それで私は、セラピー中に必ず「よく眠れていますか?」と確認するようになりました。すると、「このごろよく眠れていない」「眠りが浅くて朝すっきりと起きられない」と打ち明けられることが驚くほど多いのです。

 睡眠については神経科学の分野を中心にさまざまな研究が進められていて、本やネットなどでも紹介されています。私たちはそもそも「なぜ眠らないといけないのか」「なぜ覚醒と睡眠を毎日くり返すのか」といったことが主なテーマになっているようですが、肝心なことはいまだに解明されていません。

 今後の研究に期待したいと思いますが、私はセラピーの現場で不眠に苦しむ方たちと向き合い、どうしたらぐっすり眠れるようになるのかを探ってきました。そのなかで、睡眠は私たちの意識とつながっていること、とくに意識の深い部分と関係していることがわかってきたのです。

 人間の意識の仕組みは、大きく顕在意識と潜在意識から成り立っていることはよく知られています。くわしくは1章で説明しますが、日中の活動時は顕在意識が優位に作用し、夜眠ると潜在意識が優位に作用します。

 セラピーを行うとき、私は相手の潜在意識に働きかけながら手当てを行いますが、不眠の悩みを分析していくと、より根本的なところで、夜優位になる潜在意識に蓄積した記憶や感情が影響していること、とくに辛い記憶や感情が睡眠を妨げることがわかってきました。到達した結論は「不眠は潜在意識のSOSである」ということです。不眠を改善するには潜在意識へ働きかけることが根本的な対策になるのです。

 一般的にセラピーでは体の悩みを解消することが中心になっていますが、コロナウイルス流行を境に、心の悩みについて相談を受けることが急増しました。以前なら、何とか我慢して頑張れたのに今は前に進めない。何より毎晩「眠れない」と言うのです。

 実際の方法は本文中で説明しますが、結論だけお伝えすれば、潜在意識にアクセスし、睡眠を妨げている記憶や感情を処理していきます。こうすることで、不眠が解消され、睡眠の質が向上していく事例がどんどん増えています。

 じつは、私たちが体験した記憶や感情は潜在意識の中に蓄積されていきますが、すべてハッピーなものとはかぎりません。人生には怒りや悲しみ、寂しさ、怖れ、嫌悪といった辛い感情を味わうこともあるでしょう。しかも残念ながら、そのときどきに抱いた感情は処理されないまま潜在意識に蓄積されることが多いのです。

 そのまま蓄積されているだけならいいのですが、今の自分の心身に、しかも現実の難しい場面に直面しているようなときに表面化してきます。顕著なのは潜在意識が優位になる睡眠時であり、不眠の原因になります。

 たとえば悲しみが処理されないまま潜在意識に蓄積されていると、動くことが億劫になる傾向があります。寂しさが処理されないまま蓄積されていると、過食になる傾向があります。恐怖が処理されないまま蓄積されていると、自分の感情を偽り自己コントロールが効かない傾向があります。嫌な気持ち(嫌悪)が処理されないまま蓄積されると、人を避ける傾向があります。

 こうして潜在意識に蓄積された感情は私たちの思考にも影響しています。「どうして、どうして」と考えていると眠れなくなると相談されることがよくありますが、見事に思考の罠にはまり不眠に陥ってしまうのです。

 私は25歳で妊娠し、7カ月目に突然の脳内出血で入院しましたが、そのときに脳外科医の先生から「脳の最大の薬は睡眠です」と言われました。そのときは軽く聞き流してしまい潜在意識に仕舞い込まれたままになっていたのですが、私が睡眠の重要性に気づいたことでよみがえってきました。

 それ以来、睡眠が私のセラピーの中心テーマになっています。不眠を解消し、睡眠の質を高めるために、潜在意識にアクセスし、そこに蓄積された記憶や感情を確認し、放置されてきた記憶や感情を処理していきます。本書では誰でも取り組める処理方法を紹介していきます。

 セラピーでは体に手を当てて施術を行いますが、手当ては潜在意識に働きかけるうえでもとても効果的です。

 私たちは体に違和感があると、何気なくそこに手を当てています。たとえば、目の疲れがあると目頭に手を当てたり、腰痛があると腰に手を当たり、お腹が痛いと腹部に手を当てたり、不安や緊張を感じると頬に手を当てたりします。「何気なく」やっているように思われますが、じつは潜在意識が関与しているのです。

 このことからも、手当てを利用すると潜在意識にアクセスしやすいことがわかります。本書では、潜在意識に働きかけて睡眠を促す5つの手当てメソッドを紹介します。誰でも簡単に取り組んでいただけます。

 ちなみに、本書では潜在意識のことを「センちゃん」と呼んでいます。このほうが潜在意識を身近に感じ、意識しやすいと好評だからです。本書との出会いが、センちゃんと上手に付き合い、不眠脱出のきっかけになること、さらには幸せな人生を生きるヒントになることを願っています。

目 次

「不眠」は潜在意識からのSOS! ぐっすり眠れる思考と感情の整え方…もくじ

はじめに

1章 眠りの質は潜在意識との付き合い方で決まる

日本人の睡眠時間は世界33位

不眠は潜在意識(センちゃん)からのSOS!

睡眠の質を高めるには感情処理が重要

リラックス&集中状態がセンちゃんを書き換えるチャンス

☆お酒を飲まないと眠れない

☆長年の引きこもりが感情処理で解決

センちゃんに潜んでいる負の感情に気づくには

【怒り】/【悲しみ】/【寂しさ】/【怖れ】/【嫌悪】

センちゃんに蓄積した負の感情の処理法

【怒りの処理】/【悲しみの処理】/【寂しさの処理】/【怖れの処理】/【嫌悪の処理】

繊細な人ほど眠れないことが多いのはなぜ

睡眠を妨げる思考の罠

☆また裏切られるのではないかと不安

心配事を寝室に持ち込まない

横になったら考えるのを止める

☆横になると心配事が湧いてくる

睡眠はセンちゃんが癒やされる最高の時間帯

好きな香りでセンちゃんに安心を届ける

センちゃんに安心が届くスペシャルワード

☆「なるように良くなっている」

☆「ゆっくり生きよう」

☆「ありがとう」

☆「あったわ〜」

☆「私はできる」

脳の思考作業を止める知恵

2章 人生が変わるセンちゃんとの賢い付き合い方

センちゃん(潜在意識)はアイデアの宝庫

自律神経はセンちゃんと深くつながっている

幼少期にセンちゃんに刷り込まれた記憶や感情が人生を左右

ふっと思い出したときが感情処理するチャンス

☆「私は5歳までの自分を覚えていない」

感情処理するために有効な方法

【再体験による感情処理法】

☆幼少期の感情が大人になってから現れて子どもにぶつけてしまう

頭の中に浮かぶイメージはセンちゃんが管理している

人と人はセンちゃんを通してつながっている

☆イライラがセンちゃんを通して伝染

心を満たしているとセンちゃんが最高の幸せを引き寄せてくれる

やさしい言葉をセンちゃんにかけてあげてください

リラックスするとセンちゃんに蓄積された負の記憶や感情を処理しやすい

☆どんなに辛くてもセンちゃんが応援してくれていた!

子どもは100%センちゃんでお母さんとつながっている

「まずセンちゃんに任せてみる」という生き方のすすめ

3章 手で体に触れるとセンちゃんが癒やされる

手で体に触れるだけで、なぜ痛みが和らぐのか

自分の手で鼓動を感じるとリラックスできスムーズに眠れる

センちゃんと対話していると自然に必要なところに手がいく

体はセンちゃんのセンサー

センちゃんに声かけしながら手当てをすると癒やし効果がぐんと高まる

変化を実感しやすい5つの手当てメソッド

1呼吸を深める手当て

2胃腸の調子を整える手当て

3免疫力アップの手当て

4副腎疲労を癒やす足の手当て

5寝不足さんに頭の手当て

手当ての効果がグンと高くなる、とっておきの極意

 

おわりに

プロフィール

翁長久美子(おながくみこ)

リラクゼーションサロンSunFlower 代表。セラピスト。

睡眠栄養指導士。

1988年東京生まれ。チェーン店のリラクゼーションサロンで3年働き、タイやインドなどで技術を学び、独立。セラピストとして15年で7000人以上のクライアントに手当て。人の笑顔を堪能している。妊娠中に脳出血を起こし目が見えなくなり、睡眠の大切さに気づき睡眠と潜在意識(ヒプノセラピー)を学ぶ。睡眠に特化したサロンとして 2020年再スタート。セラピスト育成、睡眠栄養アドバイザー育成、睡眠の質を向上させる商品開発などにも取り組んでいる。