絶望から希望にひっくり返す考え方
ゼツボウカラキボウニヒックリカエスカンガエカタ
寝たきりだった私が2000人以上を救ったメソッド ページを“ひっくり返す”たび小さな奇跡が起きる本
南野原つつじ
今しんどい人にそっと寄り添う
ぱっと読める! すっと心に入る! ぐっと元気になれる! 本です。
つらい出来事の渦中にいるとき、人は「どうして私だけ」「もう立ち上がれない」と感じてしまうものです。
著者もまた、難病により、まぶたすら開けられず、自分の頭を支えることさえできない日々を経験しました。
絶望の底で“何もできない自分”を責め続けた著者を救ったのは、「ものの見方をひっくり返す考え方」でした。それが、絶望の中で抱えた”つらい気持ち“をひっくり返してくれたのです。
本書では、
●苦しみをやわらげる視座の転換方法
●抜け出せない悩みをひっくり返す方法
●心が折れそうな日の「セルフ回復」法
●物事を軽やかに受け止めるための思考習慣
●レジリエンス(心の回復力)の育て方
などを、やさしい言葉と図解、イラスト、クイズ、ワーク、事例を交えながら紹介しています。
ページをひっくり返すたびに、ストレスや不安がひっくり返り、自己肯定感が上がる構成になっています。そして、読者が「読むだけで心がふっと軽くなる」よう、ページの構成にも工夫を凝らした“体感型の一冊”です。
今つらさの中でネガティブ思考に苦しんでいるとしたら、「こう考えばいいんだ」と希望の灯がともるでしょう。
立ち読み
プロローグ 人生はいつからでもひっくり返せる
絶望と希望はオセロ石の両面!
オセロってゲームをご存じですか?
自分が白なら敵は黒、黒に囲まれると、お先まっ暗な気分に……
でも——たったひとつ、希望の白い石を置くと、周りの黒い石が次々と白くひっくり返っていく。
気づけば、目の前は白い石がいっぱいで希望の景色に……
この本は、真っ黒い石に囲まれて どんなにつらいことが起きても、どんなに深い絶望の淵に立たされたとしても、
黒い石を白い石にひっくり返すように、
〝見方をひっくり返す〟ことで、もう一度心穏やかに生きられる——
そんな考え方をお届けするために書きました。
「そんなの無理に決まってる!」
オセロじゃないんだから、人生はそうはいかないと思われた方もいらっしゃるでしょう。
それはごく自然な反応です。
人生には、心が折れそうになる瞬間が誰にでも訪れます。
事故、病気、失敗、挫折、望まない喪失……。
「もうどうにもならない」と心が追い詰められてしまうのも、無理のないことです。
たとえば病気になったとき。
「この病がなくなってほしい」「治ってほしい」と願えば願うほど、心は焦りや不安に締めつけられます。
そこで、まずお伝えしたいことがあります。
悩みは「なくそう」としなくていい。ひっくり返せばいい
「病気になったからこそ立ち止まれた」
「抱えていた重荷を下ろすきっかけになった」
「人や出来事への感謝が増えた」
そんなふうに見方が変わった瞬間、
「つらい出来事」は「ありがたい恵み」へとひっくり返ることがあります。
昨日までと同じ景色が、全く違って見えるようになるのです。
「どうしてそんなことが言えるの?」
そう思われるかもしれません。
それは、私自身がひっくり返す体験をし、さらに同じように人生を立て直していかれた方を数えきれないほど見てきたからです。
(以下つづく)
目 次
絶望から希望にひっくり返す考え方……もくじ
プロローグ 人生はいつからでもひっくり返せる
絶望と希望はオセロ石の両面!
「そんなの無理に決まってる!」
悩みは「なくそう」としなくていい。ひっくり返せばいい
私自身の体験から
心を整えるとは
ひっくり返すことで人生は驚くほど変わる
この本について
この本の使い方
この本で起こるかもしれない変化
第1章 ひっくり返すって?
どちらを見ますか?
「雨」をひっくり返してみよう
「雨」は命の源
あなたの〝ひっくり返し力〟をチェック
同じ出来事でもひっくり返すと違って見える
第2章 心の嘆きをひっくり返してみよう!
こんな言葉が浮かんだら……誰でもこんなふうに感じる瞬間がある
「××だから〇〇できない」と思うとき
「××だからできない」から「××だからできる」にひっくり返す
動けないときは
Column 漁師は漁に出られないときは網を繕う
動けない時期だからこそできること
「私にはもう生きていく力がない…」と思っちゃったとき
生きる力って多種多様
「みんなはいいな、でも私は……」と思っちゃうとき
季節がめぐると花が咲く。そう信じて地道に準備して……
あなたは今どの季節にいるかを考えてみよう
「自分はなんてダメなやつなんだ……」と思っちゃうとき
もし今自分を活かせないところにいるのなら、自分を活かせるところにいけばいい
たとえ0.1mmでもいい! 成長したところに目を向ける
「どうせ無理……」と思っちゃうとき
どうせ無理→だったら、こうしたら?
「うまくいかない」の先にこそ成功がある!
「わたしには何もない……」と思っちゃうとき
「~がない」を抱えるあなたへ
「自分はひとりぼっち…」と思っちゃうとき
「わかってくれない」をひっくり返すヒント
「高い壁に行く手を阻まれている……」と思っちゃうとき
見方をひっくり返すだけで人は救われる
ひっくり返し練習
ひっくり返し力を高める質問集
第3章 あなたの悩みをひっくり返す3STEP
1 ひっくり返したいことを書き出して分けてみる
2 どうにかできることだけ考えて、そこに集中する
3 どうしようもないことは受け入れる
◇「まっ、いいか」と割り切ってみる!
◇「考えても仕方ないことは、いったん手放していい」
◇ぐるぐる回る悩みをSTOPするには……
◇フロイトが語る人生楽しく過ごすコツ
あなたの力が発揮されるのはどんなとき?
腹をくくることで引き出される力がある
ひっくり返しクイズ
第4章 不安との付き合い方
(1)不安になってもいい
(2)不安の原因にしっかりアプローチする
(3)不安が生まれる仕組みを知る
(4)「最悪でも大丈夫~なるようになる」スピリットを育てる
(5)不安は「はな(話・離・放)」す
◇不安の正体を見分ける方法
◇不安に思うことの95パーセントは実際に起こらないこと
◇人間関係の不安について
◇不確かだから生まれる希望もある
第5章 心理学と脳科学の力を借りて「ひっくり返す」
◇ABC理論
◇ABCDE理論
◇合理的な信念vs非合理的な信念
◇思考のクセをチェックしてみよう
◇気をつけたい口ぐせ
◇RAS(毛様体賦活系)の働きを知って、つらいところから自分を救い出そう
◇なぜ脳は「見えるもの」と「見えないもの」を選ぶのか?
ミニワーク「見えていなかった情報を探してみよう」
【Step1】思い込みを見つける
【Step2】見えにくかった〝いいところ〟を書き出す
【Step3】感じ方を比べる
【Step4】自分に合う〝心のメガネ〟を選ぶ
第6章 それでもひっくり返せないとき、どうする?
ひっくり返そうと思ってもどうしようもできないときの3つの対処法
[1]人の力を借りる
◇人の力を借りるコツ
クイズ
◇助け合うマインド
共助を育てる3つのヒント
◇感謝は思っている3倍のボリュームで伝えよう
◇あたたかい場所を増やす
クイズ
Column 私が出会った仏さま
[2]「時の力」を借りる――時の流れに身を任せて、今に集中しよう
◇「日にち薬」が心を癒す
◇私たちが予測するよりも、心に残る感情は弱いし、とどまり続ける期間も短い
◇安心して! 感情は、ちゃんと時間とともに薄れていく(特につらい感情ほど……)
◇それでも私たちが「つらさは長く続く」と誤解してしまう理由
◇安心していい。時の力は私たちを確実に癒してくれる
◇「今」に心を戻す練習―コーピングのすすめ
◇思うように進まなくても焦らなくていい理由
◇今がどんなときでも
ひっくり返しクイズ
[3]「天の力」を借りる
3つの力を活かすために……
◇「頑張ったってしょうがない?」
◇科学で証明できないものにも意味がある
◇サンタクロースの部屋に宿るもの
◇「信じる」とは、どういうことでしょうか?
◇ひっくり返らない日に試す「信じる」の置き方
第7章 災い転じて福にした人
(1)難病を味方に「人生再起動」
(2)次々と起こる自分の変化を実感
(3)「失ったものの中に、新しい光を見出す」
(4)病気があってもなくても自分らしく生きる
(5)「全財産を失ったからこそ、今がある」
(6)息子の難病を乗り越えて得た気づき
終章 「これだけはお伝えしたいこと」
――今どん底にいると感じているあなたに
◇幸せに気づく力
◇忍耐力・胆力・問題解決能力
◇人間関係調整能力
◇今、苦しい渦中にある方へ
◇結局のところ悩みとどのように付き合えばよいのか
◇どんなときも、あなたはあなた自身のベストパートナーでいてほしい
◇「~のせいで」を「~のおかげ」に変える
◇「ふたつよいことさてないものよ」(良いことと悪いことは、切り離せない)
Column 「難病で寝たきりになった私を救った詩」
あなたのすべてを愛して
ひっくり返し力をチェックしよう!
A:自己肯定力(どんな自分でも受け入れ、認め、愛する力)
B:柔軟性(しなやかに受け流す力)
C:回復力(気持ちを切り替える力)
D:受援力(人とつながり、支え合う力)
E:楽観力(現実を見ながら希望を持てる力)
F:感情・衝動の調整力(冷静に自分を保つ力)
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